内容説明
古代社会において共同体を結束させる装置として必要とされた高貴な女の威力・聖性が、根強く残っていた平安時代。『枕草子』『伊勢集』『紫式部日記』『源氏物語』には生き生きと躍動する“女社会”が描かれていた。
目次
女神のお食事
翁幻想―『枕草子』
めでたき女 伊勢御息所―『伊勢集』に見る女社会
女神のお仕事―『枕草子』の世界
女社会の分析批評 リアリストのまなざし―『紫式部日記』
夕顔 死と再生の物語―『源氏物語』
断想
超越するまなざし―誇り高き女たちの物語
著者等紹介
小林とし子[コバヤシトシコ]
1954年(昭和29年)、大阪市生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科国文学専攻博士後期課程満期退学。現在、作新学院大学・宇都宮大学等で非常勤講師。所属学会は、日本文学協会等。著書に『さすらい姫考―日本古典からたどる女の漂泊』(2006年笠間書院、2006年度女性文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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