内容説明
詩人たちの魂の声に耳を傾ける。時代順にならべ鑑賞と注釈を添えた近現代詩入門。戦争や社会問題が詩人たちに刺激をあたえ、詩の黄金期ともいえる19年。新体詩の流れをくむ抒情詩と、最新のモダニズム作品が、激しい葛藤や対立を繰り返し盛んに作られた時代。詩壇は現代へと変化する。74篇収録。
目次
八木重吉(母をおもふ『貧しき信徒』;素朴な琴『貧しき信徒』)
草野心平 秋の夜の会話『第百階級』
高村光太郎(樹下の二人『現代日本文学全集』;あどけない話『現代日本文学全集』;ぼろぼろな駝鳥『現代日本文学全集』)
安西冬衛(春「てふてふが一匹」『軍艦茉莉』;春「鰊が地下鉄道を」『軍艦茉莉』)
北原白秋 水上『海豹と雲』
佐藤春夫訳 恋愛天文学『車塵集』〔ほか〕
著者等紹介
西原大輔[ニシハラダイスケ]
1967年(昭和42年)、東京に生まれる。1989年(平成元年)、筑波大学比較文化学類卒業。1996年(平成8年)、東京大学大学院総合文化研究科満期退学。シンガポール国立大学、駿河台大学を経て、広島大学大学院教授。学術博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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双海(ふたみ)
21
明治・大正の詩は研究が進んでいる一方で、昭和戦前の詩についてはまだ解明されていないことが多く残されているんだそうです。そこで、本書では能う限り最先端の研究成果を取り入れるという方針で編まれました。先日読んだ『朝鮮詩集』に出てきた金素雲の詩も採録されています。ほんとうに幅広いですね。2015/08/30
Toshiyuki Marumo
2
簡潔で、時に辛辣な解説や、詩の選択が面白い。すべての解釈に納得出来るわけではないけれど、この解釈をきっかけに自分なりの読みを考える機会になる。2015/07/18
ドミニク
1
-----(「3」にまとめて記載)2016/07/24