内容説明
『源氏物語』はモデル・准拠を前提としている。また、紫式部本人も物語中で、そこに物語の本質があることを認めている。このようにして書かれた以上、モデルの解明なくしては、物語の正しい読みはありえない。『源氏物語』千年の謎も、まさに、ここに隠されている。
目次
帚木三帖(「帚木」「空蝉」「夕顔」)―作者直結の世界
「桐壷」巻―多重構造の世界
若紫―「若紫」巻における複合モデル
六条御息所―巻を隔てた複合モデル
朝顔斎院―連動するモデル
玉鬘―変容するモデル
薫と匂宮―成長するモデル
その他のモデルたち
その他の着想的モデルたち
発表の場から浮かび上がる准拠
その他、モデル・准拠の問題点
著者等紹介
斎藤正昭[サイトウマサアキ]
1955年静岡県生まれ。1987年東北大学大学院博士課程国文学専攻単位取得退学。元・いわき明星大学人文学部教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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