内容説明
特権化されてきた、まんが・アニメーション文化論を超え、現代日本の物語文化を考え直す。“少女小説”と“少年小説”が、戦前から戦後にかけてのまんがの成立を大きく規定し、日本の「まんが・アニメ」文化の礎を築いてきたのではないか―。大塚英志~東浩紀を経てゼロ年代批評に至る既存のサブカルチャー論に、文学研究の視点から全面的に反論。日本のキャラクター文化言説の再編成を行う、刺激的な一書。
目次
はじめに(一般文芸のライトノベル化という現象を前にして;「まんが・アニメ」文化は、「おたく」文化として特権化されてきた ほか)
第1章 ライトノベルとキャラクター(ライトノベルの現在;一般文芸のライトノベル化 ほか)
第2章 「少女小説」「少年小説」「ジュブナイル」(少女小説;少年小説;ジュブナイル)
第3章 “キャラクター”論(高垣眸の位置;一九七〇年代ライトノベル「起源」説の実態 ほか)
著者等紹介
大橋崇行[オオハシタカユキ]
作家、国文学研究者、岐阜工業高等専門学校助教。1978年生まれ。全国大学国語国文学会平成25(2013)年度「文学・語学」賞受賞(「美妙の“翻訳”―「骨は独逸肉は美妙/花の茨、茨の花」の試み」(『文学・語学』206集掲載))(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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