出版社内容情報
当時の話者の視点に立ち、過去の音変化をとらえ直す//「しじみ(蜆) ちぢみ(縮) すずみ(涼) つづみ(鼓)」/元禄期の京都でジとヂ、ズとヅの音の違いを説く『蜆縮涼鼓集』。/従来説の限界を越え、その背景に光を当てる。
内容説明
しじみ(蜆)ちぢみ(縮)、すずみ(涼)つづみ(鼓)。元禄期の京都でジとヂ、ズとヅの音の違いを説く『蜆縮涼鼓集』。従来説の限界を越え、その背景に光を当てる。タ行ダ行の破擦音化、ジヂ・ズヅ音の合流、濁音の前鼻子音消失化といった各変化の関係を解きほぐし、日本語の歴史の持つ意義を再認識する。
目次
第1章 序論
第2章 タ行ダ行破擦音化の音韻論的特質
第3章 前鼻子音の変化と話者の感覚
第4章 前鼻子音から読み解く蜆縮涼鼓集
第5章 蜆縮涼鼓集の背景―謡曲の発音との関わり
第6章 耳障りなザ行音の「発生」
第7章 二つの変化の干渉
第8章 終章
著者等紹介
高山知明[タカヤマトモアキ]
1963年三重県伊勢市生まれ。1986年筑波大学第一学群人文学類言語学主専攻(日本語学)卒業。1992年筑波大学博士課程文芸・言語研究科言語学(日本語学)単位取得満期退学。香川大学教育学部助教授を経て、金沢大学人間社会研究域・歴史言語文化学系教授。2012年博士(言語学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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