内容説明
暦、おそるべし。万葉の時代は、すでに大陸の暦法が用いられた、暦の時代でもあった―!万葉の和歌の新しい楽しみ方。
目次
春(初子の玉箒―1月;釈奠―2月;上巳の宴―3月)
夏(鷹を養生する―4月;五月は悪月―5月;瓜と蜂蜜―6月)
秋(力人たちの節会―7月;学校へ行こう―8月;重陽―9月)
冬(維摩会―10月;新暦の頒布―11月;新嘗の祭―12月)
年中(万歳を唱和する―年中)
著者等紹介
東茂美[ヒガシシゲミ]
昭和28年(1953)佐賀県伊万里市生まれ。成城大学大学院博士課程修了。博士(文学)。福岡女学院大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mijas
51
万葉集の歌を通して、人々の春夏秋冬の暮らしぶりを知ることができる。歌そのものよりも、古代東アジア世界の中の日本文化について論じられた本。「まれびと」信仰、七夕の歌宴など、日本人の文化の受容形態が特徴付けられ、古代中国の影響を受けた年中行事が紹介される。宮中の節会に集い歌を詠む人々もいれば、遠く筑紫へと送られ、故郷の父母や妻を思って歌を詠む防人たちもいる。万の人々の歌は、歌林となって木立の間に響くかのよう。読後は、改めて表紙の絵「木の間の秋」(下村観山)に見入ってしまう。2016/02/19
HH2020
1
◎2019/04/08