内容説明
平安の宮廷人に広く愛好され、受容された歌謡『催馬楽』は、どのような性質をもつ歌謡で、往時の宮廷人にいかに受容されていったのか。「宮廷の論理」とでも呼ぶべき共通認識の存在を想定し、歌謡が受容・共感される道筋を論証する。
目次
第1部 『催馬楽』と表現(和歌と歌謡―『催馬楽』の形成と受容;『催馬楽』「我が駒」攷―表現にみる伝統の凌駕;『催馬楽』「高砂」攷―“寿歌”から“恋歌”への移行;『催馬楽』「妹が門」攷―“農耕歌”から“恋歌”への昇華;『催馬楽』「東屋」攷―詞章の“浮遊”と“知的な遊び” ほか)
第2部 『枕草子』と表現(歌謡と『枕草子』―「歌は」・「河は」章段との関わりを中心に;『枕草子』類聚章段と作者の手法―「すさまじきもの」章段の叙述を中心に;『枕草子』翁丸章段攷―「御鏡」の機能;『枕草子』「円融院の御果ての年」章段攷―藤三位と立文の機能;『枕草子』「宮にはじめてまゐりたるころ」章段攷―交渉の“ウラ”から“オモテ”へ ほか)
著者等紹介
中田幸司[ナカダコウジ]
1965年5月12日東京都武蔵野市に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程修了。現在、玉川大学リベラルアーツ学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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