内容説明
四歳より十三年間、昭和天皇第一皇女照宮成子内親王のお相手を勤め、女子学習院高等科卒業、結婚後、独学で京極派和歌・中世女流日記研究を開始…。その異色の経歴と研究者としての業績は一部では「伝説」とも言われているほどである。氏の大正・昭和・平成、その83年間を語って頂いた。「人として、生きるための思想」とは何だったのか、古典文学の面白さはどこにあるのか。その秘密を明らかにする。「女房の眼」を持つ国文学者のロングインタビュー。
目次
第1章 生い立ち
第2章 女学校時代・結婚・東京大空襲
第3章 敗戦・一人で勉強を始めるまで
第4章 なぜ玉葉・風雅・中世日記文学を研究したか
第5章 夫の死・国会図書館勤務
第6章 大学教員時代
第7章 セクハラ裁判支援
第8章 高群逸枝さんのこと
第9章 宮様のこと
第10章 若い方に伝えたいこと
第11章 著書について
著者等紹介
岩田ななつ[イワタナナツ]
鶴見大学、明治学院大学非常勤講師。博士(文学)。大妻女子大学大学院文学研究科国文学専攻修士課程修了。鶴見大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程修了。専門:日本近現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
13
父上は法学者で東宮大夫、母上は日露戦争で活躍した軍人の娘。女子学習院で昭和天皇のご長女照宮様と御同級になり、美しく聡明なこの内親王から大きな影響を受けたという。高等科で久松潜一に永福門院の歌を教えられ、「何てやさしい、きれいな歌」と思ったのが、将来の方向を決める出会いとなった。若い人に「勉強ばかりでなく、いろんなことを経験した方がよい」と語る岩佐さんは、阿仏尼の歌の解釈で、流布本の「我が子のため」よりも、異本の「亡き夫のため」が女として自然な感情だという。女の視点を尊重する態度は、男の私にも参考になる。2013/06/07
双海(ふたみ)
10
四歳より十三年間、昭和天皇第一皇女照宮成子内親王のお相手を勤め、女子学習院高等科卒業、結婚後、独学で京極派和歌・中世女流日記研究を開始…。その異色の経歴と研究者としての業績は一部では伝説とも言われている。「人として、生きるための思想」とは何だったのか、古典文学の面白さはどこにあるのか。その秘密を明らかにする。「女房の眼」を持つ国文学者のロングインタビュー。2023/12/04
takao
2
ふむ2023/10/31
Yana Hashiguchi
1
昭和の激動を生きた岩佐先生の生き様が描かれており、現代において女性の権利が認められている今日でも岩佐先生の研究姿勢を我々は学ばなければならない。2015/12/10
issyi
1
しっかりと生きよう・・・ちゃんと一生懸命生きなくちゃ と思った。昨今、ぬるま湯で甘甘な生活ではあるが、感謝を忘れず、ちゃんとしよう>自分2011/02/23
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