内容説明
“法令文芸”とは本書であらたに試論として提起される新概念であり、「法会」を媒介に生み出される文芸の総体を意味する。著者が示すその「総体」は驚くほどの広範囲におよぶ。「法会」の場で読まれ、語られ、うたわれ、演じられるテキスト、図像イメージ、言説、所作…。のみならず法会に参集した人々の思いや願いを綴ったもの、あるいは法会を通じて再創造されたものも含まれる。本書は、法会の領域をダイナミックに設定し、そこに生み出される力学を丹念に読み解き、中世の表現の時空を総体として捉えようとする試みである。
目次
1 法会文芸の世界―古代から中世へ(仏教の言葉;法会文芸の提唱―宗教文化と法会の“場” ほか)
2 安居院の法会唱導世界―澄憲と聖覚を中心に(澄憲をめぐる;澄憲断章 ほか)
3 表白・願文の表現世界(表白の世界;『白氏文集』と願文・表白 ほか)
4 法会文芸の表現磁場(和歌と法会の言説をめぐって;法会唱導と呪歌―和歌をよむ場 ほか)
5 法会文芸の資料学(法会唱導・注釈・聞書の資料学;『富楼那集』について ほか)
著者等紹介
小峯和明[コミネカズアキ]
1947年、静岡県熱海市生れ。早稲田大学大学院博士課程修了、文学博士。早稲田実業学校、徳島大学、国文学研究資料館を経て、立教大学文学部教授。日本中世文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



