内容説明
両作品の細部を探索して、表現・着想・意図等が類似した点を36箇所対照し、芭蕉がこの作品に強く影響を受けていることを例証する。
目次
第1章 序論(東関紀行―『おくのほそ道』の先行文学一;都のつと―『おくのほそ道』の先行文学二;『都の土産』の出版時期;先行文学に影響を受けた芭蕉作品―「幻住庵記」の場合;『おくのほそ道』の場合―井上敏幸氏説)
第2章 『都の土産』(元禄三年刊『詞林意行集』本)各章段の注解・口語訳および『おくのほそ道』への影響(修行に;旅立ち;志賀の浦;佐夜の中山;箱根 ほか)
第3章 『都のつと』(扶桑拾葉集本)と『おくのほそ道』(曽良本)との相似箇所一覧
第4章 『芭蕉翁正筆奥の細道』補説
著者等紹介
村松友次[ムラマツトモツグ]
大正10年、長野県生れ。高浜虚子・高野素十に師事。俳号紅花。俳誌『雪』主宰。東洋大学短期大学学長を経て同短期大学名誉教授、文学博士。主要著書『芭蕉の作品と伝記の研究』(笠間書院)、『松尾芭蕉集』(共著・小学館)、『蕪村集』(尚学図書)、『古人鑽仰』(永田書房)、『花鳥止観』『続花鳥止観』(永田書房)、『芭蕉の手紙』『蕪村の手紙』『一茶の手紙』(大修館書店)、『曽良本「おくのほそ道」の研究』『芭蕉翁正筆 奥の細道』(笠間書院)『松尾芭蕉2』新編日本古典文学全集(共著・小学館)他随筆・句集等多数
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