内容説明
斎藤茂吉と土屋文明を継いで近代短歌史に燦然と輝く柴生田稔の全著作が完成した。ここには『アララギの山脈』に続く歌集・歌人随想、『斎藤茂吉を知る』の第二部というべき茂吉小論の数々、そして「朝日歌壇」に一年間連載された「うたごころ」全稿と、最晩年のNHK短歌入門に語られた「短歌と共に」を再録する。
目次
小論(ボノオ氏の「日本詩歌と外国語」を評す;歌と政治―近藤芳美君に ほか)
斎藤茂吉補遺(斎藤茂吉氏の歌と振仮名;『斎藤茂吉全集第八巻』 ほか)
歌集読後小感(歌集『野乾草』について;『金石淳彦歌集』小感 ほか)
歌人随想(山口茂吉氏のこと;高田さんと歌 ほか)
随想(文章を書くと云ふことは;病人の歌 ほか)
著者等紹介
柴生田稔[シボウタミノル]
明治37年6月26日、三重県河芸郡玉垣村(現鈴鹿市)に生まれる。大正15年東京帝国大学文学部哲学科に入学したが翌年退学して、同大学文学部国文学科に入学。その年12月、斎藤茂吉に目見え、アララギに入会した。昭和5年東京帝国大学卒業、大学院に入学。昭和6年明治大学予科講師。昭和12年教授。昭和16年陸軍予科士官学校教授。昭和21年明治大学予科に復帰。昭和24年新制明治大学文学部教授。昭和47年明治大学停年退職、駒沢大学文学部教授。明治大学名誉教授。昭和55年駒沢大学停年退職。平成3年8月20日逝去(87歳)。アララギ編集委員、上代文学会顧問
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