内容説明
越(若狭・越前・加賀・能登・越中・越後・佐渡)で詠まれた、越を詠んだ歌を空間的に、また家持が越中に赴任した天平十八年(746)から都に帰任する天平勝宝三年(751)までを時間的に年次ごとに解析。新たな万葉歌が蘇る。
目次
総論―「越中万葉の世界」について
天平十八年越中守家持
家持の天平十九年
越中諸郡巡行の歌をめぐって―家持の天平二十年
天平二十一年の家持
天平勝宝二年の家持―歌作りと歌巻の編纂
越の万葉―天平勝宝三年
中臣宅守狭野弟上娘子贈答歌群―歌物語・歌語り論の行方
国境の池主、家持の国境―“越中万葉”の「越前」
万葉歌に見る「越国」の素描
大伴池主・家持と「深見村」―万葉集と加茂遺跡木簡を中心に
古代北陸の宗教的諸相―越中を中心として