出版社内容情報
【目次】
内容説明
投資会社のCEOとして輝かしい成功を収めるローマン。父が事故に遭い昏睡状態と報された彼は、ヴァージニアの寂れた町で火葬場を営む実家に舞い戻った。じつはギャングとトラブルを起こした弟への”見せしめ”で父が襲われたと知り、ローマンは明晰な頭脳と知略を武器に事態の収拾に乗り出すが、容赦なく暴力の支配する世界に引きずり落とされ、復讐のため自らの手を血に染めていく―。
著者等紹介
コスビー,S.A.[コスビー,S.A.] [Cosby,S.A.]
米国ヴァージニア州出身。クリストファー・ニューポート大学で英文学を学んだのち、警備員、建設作業員、葬儀社のアシスタントなど様々な職業を経て作家に。著書に、オバマ元大統領の”年間読書リスト”など40以上のベスト・オブ・ザ・イヤー・リストに選出された『すべての罪は血を流す』、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞長篇賞最終候補作『頬に哀しみを刻め』などがある。これまでにアンソニー賞、バリー賞、マカヴィティ賞など受賞歴多数。本書をはじめ、その著作の多くがCWA(英国推理作家協会)長篇賞にノミネートされている
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
愛媛県生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
81
最後の1ページまでお見事としかいいようがない、大満足の作品。父親が事故にあい、5年ぶりに実家に戻ったローマン。火葬場家業を手伝う妹とトラブルメイカーの弟ダンテ。やがて父の事故は薬物を巡りギャングとトラブルを起こした弟のせいだとわかる。家族を守るため、ギャングに立ち向かうローマン。成功者としての財力と知恵と頭脳を駆使して網を張りめぐらす。家族の過去の事件が重苦しくのしかかり、暴力も凄まじく、読んでいるのが苦しくなる場面もあった。まさに犯罪小説。 2026/07/01
ずっきん
45
ああ、コスビーすごい。凄まじい。読み終えてなお肌が粟立ったままだ。謝辞にある「作家であるわれわれはつねに自分を追いこんで、最新バージョンの自身を超えようとする」に幾度も首肯する。家族を軸にするのも、紋切り型の展開を逆手にとる手法も健在。そして超えてくる。まるで散文詩のような筆致に揺さぶられ続け、最後の最後まで油断ならない。スチールダガーも納得の作品である。輝く白熱の炎。凝視する眼。その炎と眼に読み手は灼かれ続け、迎える結末に安堵は赦されない。行く末を慮り、祈るばかり。2026/07/31
しゃお
39
まさに灰の王。積もりに積もる灰の分だけ、憎しみや怒り、後悔や哀しみ、愛が崩れ落ちそう。重苦しいな物語ながら、主人公のローマンと弟のダンテ、そして妹のネヴェアのやり取りには家族ならでは愛の深さゆえのユーモアがあって軽やかさを感じさせます。どうしようもないダンテによってドツボにハマっていくローマンだけれど、ローマン同様にダンテのことは憎めないのよね。みんな間違いを犯す。けれど家族は守ると誓ったローマンが歩むことになる道とは。そしてその先にあるものを想像せざるを得ません。コスビーの新作、圧倒されました。2026/06/26
Shun
32
コスビー新刊。容赦ない暴力に知力で抗うダークヒーローのような主人公ローマン。金融のプロとして成功した彼は父が事故に遭い昏睡状態となったという知らせを受け、帰省した故郷で待っていたのは家族を苦しめる麻薬ギャングの存在であった。発端は売人の真似事をした弟ダンテの浅はかなしくじりがギャングの怒りを買ったことにある。家族を守るだけでなく一矢報いるため、兄ローマンは投資アドバイザーとしてギャングの信用を得られるよう振る舞い、裏では獅子身中の虫として復讐の鬼となる。痛みを伴う重い内容だがリーダビリティは流石の作家。2026/07/07
ばんだねいっぺい
22
出来のよろしくない弟の尻拭いから着火する共依存的な愛故に朱に交わって崩壊していくひとつの家族の破滅の物語。2026/07/14
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