出版社内容情報
1日だけの元花嫁は愕然とした――
今も変わらず、彼を愛していることに。
ある日、ウエディング・コーディネーターのフィオーナのもとに、
息子の結婚式をお願いしたいと資産家の女性から依頼が。
驚くことにその息子とは、フィオーナの元夫フィリップだった!
元夫と言っても、たった1日だけの。10年前、二人は結婚式を挙げたが、
その日の夜には婚姻無効の手続きがとられたのだから。
当時、妊娠した若き花嫁のフィオーナを歓迎しなかった義理の母、
つまり今回の依頼人である彼の母は今、彼女の正体に気づいていない。
複雑な思いを抱えながらも仕事を引き受けたフィオーナだったが、
打ち合わせに現れたフィリップはすぐに気づき、冷たく言い放った。
「こんな芝居はすぐにやめるんだ。いったい何を企んでいる?」
10年前、息子には不釣り合いだとフィオーナを見下した元義母、そして10年前より魅力的になったフィリップと再会し、フィオーナは思い出すのでした――結婚式をしたあの日、赤ちゃんを失ったあの日、心の一部をむしり取られたような喪失感を味わったことを。
【目次】