出版社内容情報
【目次】
内容説明
藁葺きの家並みが美しい英国南西部の海辺の村で起きた殺人事件。殺されたのは村の名物パブ〈ホワイトハート〉の店主で、裸で縛られ、頭に王冠を戴くように牡鹿の枝角が括りつけられていた。刑事ニコラは都会の組織犯罪部から転属早々、新米巡査と事件解明に奔走するはめになるが、被害者と村の住人の隠された“顔”が暴かれてゆくなか、百年前もこの地で鹿角を用いた連続殺人があったことが判明し―
著者等紹介
チブナル,クリス[チブナル,クリス] [Chibnall,Chris]
BAFTA(英国アカデミー賞)、王立テレビ協会賞など数々の受賞歴に輝く脚本家・エグゼクティブプロデューサー・劇作家。代表作のドラマ『ブロードチャーチ~殺意の町~』はイギリス国内で非常に高い視聴率を記録し、社会現象とも言える人気を博したほか、アメリカ・フランスでリメイクされた。フランスの国際テレビ映像フェスティヴァル(FIPA)名誉賞、アメリカの権威あるピーボディ賞を受賞。エッジヒル大学とシェフィールド・ハラム大学から名誉博士号を授与されている。本書(原題Death at the White Hart)は小説デビュー作
林啓恵[ハヤシヒロエ]
英米文学翻訳家。国際基督教大学教養学部・社会科学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロ
98
物語のテンポもよく、サクサクと読み進められました。小さな村で起きた殺人事件。追っていくうちに明らかになる村の闇の部分。最後まで飽きさせない展開もよかったし、主人公のニコラも力強い女性として応援したくなる人物でした。真相が明らかになって、これもまた驚かされましたし、まさかの犯人人が明らかになって興奮しました。ホントに全体を通して質の良い作品というか、これは誰にでもお勧めできるんじゃないかなと思います。2025/09/28
ナミのママ
76
藁葺きの家並みが美しい英国南西部の海辺の村。この設定だけでテンションが上がる。主人公の刑事ニコラは、夫・息子とともに生活をやり直すためにこの村にやってきた。平和なはずの土地だったが夜中に遺体が発見される。誰もが知るパブの店主。裸で椅子に縛られ、頭に鹿の枝角がくくりつけられていた。顔見知りの人々が暮らす村、個性的な登場人物。ニコラと夫、ニコラと部下ハリーの関係も気になるし、事件の真相はなかなかわからない。。作者は脚本家とのこと、構成のうまさに納得。2025/09/17
yukaring
68
頭に鹿の角を括りつけられ、裸で椅子に縛られた遺体。彼はなぜこのように殺されたのか?いきなり魅力的な出だしに惹きこまれる英国ミステリ。絵葉書のように美しい海辺の村に打ち捨てられた猟奇的な死体。彼の身元はすぐに判明する。村の名物パブの店主ジムだったのだ。住人が皆顔見知りの小さな村で起こった大きな事件。都会から転属してきたばかりの有能な刑事ニコラは事件解明に奔走するが、その過程で見えてくる村の人々の裏の顔。善き隣人たちの中に犯人はいるのか?カタストロフィはないがシンプルで読みやすい安定の物語で割と好みだった。2025/10/21
M H
25
美しい海辺の村で発生した殺人事件。死体には鹿の枝角が括りつけられていた。主に捜査するのは家族で都会から引っ越してきた女性刑事ニコラとイケメン部下のハリー。地道な聞き込みと推論で犯人は判明するが、その過程で住民の裏の顔(というほどでないものを含む)も垣間見えてくる。掘り下げすぎずにユーモアや軽い屈託を混じえてサクサク進むし、解決、幕引きとよくまとまっている。ニコラとハリーの関係が気になるし、作中で使い切っていない要素があるのは続編期待して良いのかな?面白かった。2025/10/27
pulp
16
生まれ育った田舎町の警察署に赴任した二コラ。彼女の目的は平穏な環境で家庭を立て直すことだった。なのに着任早々に出くわしたのは裸で縛られ、頭に牡鹿の枝角を括られた男の死体だった。関わりを持つ一癖も二癖もある住人たち……。タイトルや表紙からなんとなく勘違いしてしまいそうだが、たぶんコージーではないです。そこまで軽くもなく丁度いいくらいの重量感。良作、というよりもキャラクター、設定、ストーリーテリングなど全方位的に平均点より少し上、というところかな。それから謎解きのところで、なぜか横溝っぽいなと思ってしまった。2025/08/31
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