出版社内容情報
【目次】
内容説明
折田~遠藤間を結ぶローカル線、通称〈オリエンド鈍行〉の緊急停止した車内で死体が発見された!居合わせた7人の乗客は犯人探しを開始する…が、かの名作とは違い、名探偵不在の車内で犯人が見つかるはずもなく、なぜか事件と無関係な問題ばかり解決されていき―。表題作「オリエンド鈍行殺人事件」他、笑いあり涙ありどんでん返しありの短編&ショートショート全10編。面白さ最上級!
著者等紹介
藤崎翔[フジサキショウ]
茨城県生まれ。高校卒業後、6年間お笑い芸人として活動した後、2014年に長編ミステリ『神様の裏の顔』(KADOKAWA)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
70
お笑い芸人だから書ける作品ですね。面白さを感じる度合いが人によって違うと言う事かな。私は面白いの好きなのでクスクス笑いながら読みましたけど。幾つかのショート・ショートとタイトル作品。こんな考え方もあるんだと思ったのが、親友が急死して号泣しながら葬儀に参列し、帰宅して眠り朝起きたら高校時代にタイムスリップしていた話。自分の記憶と相違する過去の出来事。オチに唖然。そして表題はA.クリスティの作品をオマージュ?っていうか足元にも及ばないけど、これはこれで面白いけどね。肩の凝らないミステリ作品。2025/09/25
akiᵕ̈
24
藤崎節炸裂の5つの短編と5つのショートショート。タイムスリップしたらとんでもない事実に巻き込まれたり、ゲームの中のキャラクターたちの世界が見れたり、これぞ藤崎さんらしい作品だと思った、死ぬ気でアイドルの部屋に侵入した男の話だったり(これが1番好き)、読書感想文を指南したおじさんの話だったり、ローカル線内で起きた殺人事件!?がカオスで、最後は上手くまとめたタイトルにもなっているオリエンド鈍行殺人事件と、どれも、もれなく失笑の連続!笑。2025/09/18
ap_yu
9
短編集で、どの話も意外なオチがあり面白かった。タイムスリップする話で、こんなの見たことない。オチも最高だった。 勇者たちのオフは、ゲームしてない時間の勇者と魔王の関係性とかが面白くて、アニメとかで見てみたいなと思った。 後は、こっくりさんが久々すぎてめっちゃ話すのとか、読書感想文の話とか、表題になってる「オリエンド鈍行殺人事件」とか、どんでん返しもありどの作品も楽しめた。 読み終わった後も、もっと色んな話を読みたくなった。 長編も好きだけど、また短編集を出してほしい。2025/09/28
かんがるー
7
ショートショート5編と表題作を含む短編5編の全10編。 コントを見てるような面白さでどれもオチがいい!ミステリーではどんでん返しって言うけど確かにコントのオチも高低差だからどんでん返しだよね。 表題の短編はかの有名な作品が匂いますが未読の方でネタバレして欲しくない人には配慮がありますから安心してください。ここの感じが小劇団の舞台だよなーと思った。 最初の一行でそういうことー!?笑、となったけど面白くてほっこりして伏線回収もあってあっという間でした。 色んな味のする短編集で終始楽しめました!2025/09/28
KDS
6
五つの短編と、幕間のショートショート五編。ショートショートはどこか「世にも奇妙な物語」のアバンストーリーみたいなテイストで笑える。「猫じゃらしとマイクロチップ」や、本文たった四行の「流れ星」なんて正にそう。短編もタイムトラベルものとしては異色の展開を見せる「タイムスリップ・リアリティ」、メタ小説ふうの結末が面白い「ファーブル昆虫記を読んで」などが良かった。表題作はアガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」のオマージュ。そっちはまだ未読。作中であれだけネタバレ注意をしつこくされてたのに読んでしまった😭。2025/09/22