出版社内容情報
「猫と竜」シリーズ待望のスピンオフ! 魔法で人間の姿に変身して冒険者として旅立ち、やがて仲間と共に魔王を討ち倒し帰国した冒険者猫・クロタマ。今では「七英雄」と呼ばれるクロタマ一行は、果たしてどのような冒険を繰り広げたのか? 今明かされる、「猫と竜」のもうひとつの物語。
内容説明
魔獣が跋扈する森の奥。一匹の火吹き竜が、魔法を操る猫たちと暮らしていた。竜は、この森で猫に育てられたのだ。永きにわたり森の猫を守り育てる人間嫌いの竜を、猫たちは「羽のおじちゃん」と呼び、人間は畏怖と敬意を込めて「猫竜」と呼んだ。森の猫は大きくなると、縄張りを求めて巣立っていく。その中にはなんと、人間の冒険者として生きて、魔王を打ち倒した猫もいるのだ。冒険者に憧れ、魔法で人間の姿に化けて冒険者となった子猫。田舎の村で育ち、冒険者となるべく共に旅立った幼馴染の戦士と魔法使い。孤児院出身の年若き司祭。魔法を使えない変わり者のエルフ。魔法薬の研究に執念を燃やす薬師。豪腕旅商人の娘の弓使い。これは、一匹の子猫と人間たちの出会いと冒険を描く、温かくて胸躍る物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
8
魔王を倒して七英雄となった一匹と六人が出会うまでを描いた短編集。魔王とは何者かから始まり、本編で描かれたクロタマとガルツ&ミラーラの野菜の魔物退治から因縁が始まっていたのは興味深い。クロタマと二人の掛け合いは楽しく、司祭のロブが加わっての珍道中には笑ってしまった。姉御肌のリュリエッタと学者肌で世事に疎いゼーヴイットが始めた薬草集めの依頼が、あの四人だけでなく、魔法は使えない怪力エルフのソーン・ジェレも呼び寄せて…と最後まで楽しく読了。クロタマはそそっかしいので、いつ猫だとバレるのだろう。続きが気になる。2025/09/05




