出版社内容情報
「事件の陰に児玉あり」。黒幕、闇社会の首領、右翼の巨魁、CIAエージェントと呼ばれた児玉誉士夫とは何者だったのか。七歳で母を亡くし、関東大震災で父を亡くして孤児となった少年は戦前は中国・朝鮮半島で暗躍し、戦後は自民党創設にも関わった。ロッキード事件で倒れるまで、日本の政財界に影響を持ち続けた男の生涯。本書はまさに黒幕の昭和史をひもとく一冊です。
内容説明
幼くして父母を亡くし辛酸を嘗めた少年は、いかにして昭和の怪物へと成長していったのか。令和の時代になっても事件の陰にその名前が浮かび上がり、現在の自民党政権にまで暗い影を落とす。それが日本の裏支配者と呼ばれた児玉誉士夫である。昭和天皇への直訴、上海「児玉機関」の首領、A級戦犯、CIAエージェント、右翼の巨魁、政界の黒幕―。この男は何者だったのか。戦前・戦中・戦後からロッキード事件までの、昭和の闇を追う実録ノンフィクション巨編。
目次
第1章 「児玉機関」の源流(「うんと、えらい人物になるんだ」;生来のガキ大将 ほか)
第2章 政界最大の黒幕(「マ元帥は総司令部でお待ちしているそうです」;「絶対天皇制を護持してください」 ほか)
第3章 闇の首領(右翼・ヤクザ連合VS左翼・反安保勢力;動員博徒一万八千人、テキヤ一万人、右翼四千人 ほか)
第4章 事件の陰に、児玉あり(「ラテンクォーター」と力道山;「児玉先生、力道山に注意してくださいよ」 ほか)
第5章 ロッキード事件 陰の主役(ロッキード社の秘密代理人;「全日空に売り込むように」 ほか)
著者等紹介
大下栄治[オオシタエイジ]
1944年、広島県に生まれる。68年3月、広島大学文学部仏文科卒業。70年、週刊文春の記者となる。記者時代「小説電通」(三一書房)を発表し、作家としてデビュー。さらに月刊文藝春秋に発表した「三越の女帝・竹久みちの野望と金脈」が反響を呼び、岡田社長退陣のきっかけとなった。83年、週刊文春を離れ、作家として政財官界から芸能、犯罪、社会問題まで幅広いジャンルで創作活動をつづけている。著書は500冊以上にのぼる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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