出版社内容情報
市立図書館で大規模火災が起き、焼け跡から死体が発見された。
焼死と思われたその死体の頭部には何者かに殴られた痕があり、火災と同時に殺人事件が起きていたことが発覚する。
さらに、発見場所である地下書庫は事件時、密室状態にあったという。
炎に包まれた密室は、誰がどうやって作り出したのか。
刑事・瀬沼は真相を探るなかで、図書館に救われた自身の小学生時代を辿ることに――。
内容説明
市立図書館で大規模火災が起き、焼け跡から死体が発見された。焼死と思われたその死体の頭部には何者かに殴られた痕があり、火災と同時に殺人事件が起きていたことが発覚する。さらに、発見場所である地下書庫は事件時、密室状態にあったという。炎に包まれた密室は、誰がどうやって作り出したのか。刑事・瀬沼は真相を探るなかで、図書館に救われた自身の小学生時代を辿ることに―。
著者等紹介
貴戸湊太[キドソウタ]
1989年、兵庫県生まれ。神戸大学文学部卒業。第18回『このミステリーがすごい!』大賞U‐NEXT・カンテレ賞を受賞し、『そして、ユリコは一人になった』で2020年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
56
めちゃくちゃ面白かった〜! 図書館の放火事件、それによって起きた密室殺人事件。被害者の身元は不明、果たして犯人の動機はー?謎が謎を呼ぶ展開とはまさにこのことで、事件の真相も割と本格的。そして何より学校の代わりに図書館が居場所だった少年少女たちの時間を越えた友情が熱い。興味のある方は是非読んでほしいですね。2025/02/16
こゆ
50
初読みの作家さん。図書館で大規模火災が発生、その地下倉庫からは身元不明の遺体が発見されるー。水没した蔵書の復旧方法は興味深いけど、司書さんが読んだら気絶しそうな状況💦消去法で犯人当てが行われる正統派だが、少し納得いかない部分も。穂乃果を除外した際に「手持ちの刃物を使わないはずがない」を理由にしていたけど、そうとは限らないのでは。結局物証も特にないし、真犯人はまだ言い逃れの余地ありに思えた。ミステリ部分は刺さらなかったけど、子ども時代、図書館が長期休みの居場所だった私にはノスタルジーを感じて共感した。→2025/05/11
坂城 弥生
46
図書館での大規模火災。そして焼け跡からの遺体発見。 図書館を居場所にしていた小学生3人が大人になってそれぞれの立場でこの火災に関わっている。2025/02/17
mihya
44
図書館で火災が起き、密室状態の焼け跡から他殺体が発見される。 正直、トリックはいまひとつ。犯人当てのシーンはちょっとひく。舞台設定、狙いすぎだし、理由、弱すぎないか?ただ背景が図書館ってのでリードされた感じがする。読書好きにはむっちゃ強い吸引力。 司書の作業や乾燥の話は面白いし、宣言があるのを初めて知った。興味深かった。2025/03/27
たかひろ
38
個人的には初めて読む図書館系ミステリー。謎解き展開もそれなりに良かったが、それよりも主人公達3人の関係性がとても良くて、あっという間に読了。図書館にはもう何十年も行ってないが、なんだか久しぶりに行ってみたくなるような図書館愛を作品に感じた。2025/02/11