出版社内容情報
元科捜研研究員が描く警察科学捜査ミステリー!
特殊捜査班の熊谷は、海老名市内にある養護施設がほぼ全焼した現場に臨場。科捜研物理係の久龍小春とともに事件性の有無を判断するため、出火原因の調査を行う。
すると煙草の不始末による失火であると判明した。さらにはその煙草を始末したのは行方不明となっている少年、立花望であり、
彼が書いたと思われる遺書も別の場所で見つかった。小春と熊谷は、望はまだ生きていると予想し、調査に乗り出すが……。
やがて二人を待ち受ける、事件の意外な真相とは!? 第22回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉。
内容説明
海老名市の養護施設が煙草の不始末によりほぼ全焼。その煙草を始末したのは行方不明となった少年であり、彼が書いた遺書も見つかった。出火原因の調査にあたった科捜研物理係の久龍と、特殊捜査班の熊谷は、少年はまだどこかで生きていると踏み、捜査を続行する。やがて予想もしなかった事件の全貌へとたどり着き…。元科捜研研究員が描く、最先端の警察科学捜査ミステリー!
著者等紹介
新藤元気[シンドウゲンキ]
1993年、愛知県生まれ。筑波大学大学院数理物質科学研究科修了後、科学捜査研究所に入所。現在は半導体メーカーに勤務。第22回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として本作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
92
第22回このミステリーがスゴい!大賞の隠し玉作品としての刊行。作者は元科捜研の研究員だった方との事。主人公の九龍小春は科捜研の物理係に所属し小柄で華奢だが凶暴な性格であだ名は「リトルドラゴン」、相棒役は捜査一課特殊犯罪捜査課の熊谷。身長185センチで体格もよくあだ名は「熊」とキャラ設定はなかなか強烈。物語はある会社員の自宅に証券取引等監視委員会の家宅捜索が入る場面から始まる。そして児童養護施設の火災現場から小学3年生の少年が行方不明となる。少年は天才数学少年とまたキャラが立ってる。その2つの出来事がどう↓2025/05/18
aquamarine
66
特殊捜査班の熊谷と科捜研物理係の久龍小春は全焼した児童養護施設の調査をすることになる。インサイダー取引の濡れ衣を着せられそうな管理職会社員、逃亡中の少年、家庭に事情を抱える熊谷視点がそれぞれ描かれ、久龍自身にもなにやら過去がありそうで…。事件そのものや登場人物の交錯というミステリの醍醐味に加え、科捜研物理係の仕事内容にも惹かれ一気に読み進めた。読後感は悪くないが登場人物たちがそれぞれ背負わされたものがどれも大きく重いのが辛い。このミス隠し玉のデビュー作。キャラもたっているしぜひシリーズで読ませてほしい。2024/05/31
よっち
40
海老名市内の養護施設がほぼ全焼した現場に臨場した特殊捜査班の熊谷。科捜研物理係の久龍小春と一緒に事件性の有無を判断するため、出火原因の調査を行う警察科学捜査ミステリ。煙草の不始末による失火であると判明し、煙草を始末したのが行方不明の少年・立花望で、さらに別の場所で見つかる彼のものと思われる遺書。小春と熊谷は望が生きていると見て調査に乗り出す展開で、関係者たちの背景やそれぞれの正義のために動いていることが明らかになる中、痛快なキャラクターの小春は存在感があって、熊谷とのコンビをまた読んでみたいと思いました。2024/05/08
さっちゃん
39
第22回『このミス』隠し玉。元科捜研研究員による警察科学捜査ミステリ。さすがに科捜研の業務内容の描写が詳しくて興味深い。同時進行する事件との繋がり、火災現場から消えた数学の天才少年の謎も気になる。中盤までは繋がりが見えないためにやや読み辛さを感じたが、中盤以降一気にギアチェンジ。あの人の正体が予想外で驚いた!小春と熊谷の凸凹コンビは天久鷹央と小鳥遊を連想してしまうが、今作は人物や設定の紹介編の位置付けで、次からタイトル通り小春の鑑定による謎解きがメインになるのかな(と期待)。北条の出番増も期待。読後感◎2024/05/24
ハゲおやじ
25
初読みの作家。「2024年このミス大賞 隠し玉」と「元科捜研研究員が描く」に惹かれて読む。養護施設の全焼に絡む事件を地道な科学捜査と刑事の熱意で驚くべき犯人にたどり着く。いじめや組織の上下関係などが散りばめられて、人物に深みが出ている…って 読み始めて「こいつは 天久鷹央と似てる~」だったね(あれほどバディ?が軽くはないけど)。梢って 苦しい環境の中でも頑張っていたからイイ奴だったなぁ。熊の成長も見られたから 次作が出るなら期待かな。 2025/10/31
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