宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ<br> 禁断領域 イックンジュッキの棲む森

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宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ
禁断領域 イックンジュッキの棲む森

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784299040619
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ヒトとは――? 人類の本質に迫る問いにテンション高めで挑む人々のバチバチな生存競争(サバイバル)が秀逸! ――冲方 丁(作家)

第21回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作です。
大学院で霊長類学を研究する季華が所属する研究室に、米国企業からコンゴでの道路建設に関するアセスメントへの協力依頼が舞い込む。
調査対象であるボノボの生息地を目指してコンゴの大地を進む調査隊。彼らは森の中から助けを求めにやってきた少年に出会う。
その矢先、調査地付近の村で人々が何者かに惨殺され――。霊長類学の聖地で繰り広げられる、衝撃のパニックサスペンス!

内容説明

大学院で霊長類学を専攻する秀華が所属する研究室に、米国企業からコンゴでの道路建設に関する環境アセスメントへの協力依頼が舞い込む。調査対象であるボノボの生息地を目指してコンゴの奥地を進む調査隊。彼らは森の中から助けを求めにやってきた少年に出会う。その矢先、調査地付近の村で人々が何者かに惨殺され―。霊長類学の聖地で繰り広げられる、衝撃のパニックサスペンス!2023年第21回『このミステリーがすごい!』大賞文庫グランプリ受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

279
アニマルパニック物に分類されるのだろうが、サスペンスに重きをおいている感じでもなく、最初から、未知の生物が生息していることはほぼ既知の事実として描かれているので、この手の作品のお約束ともいえる得体の知れない危機感が皆無。その代わりに、シンプルに霊長類への学術的な興味や、ジャングルの生態系の現状などが、面白く、かつわかりやすく描写されており、一緒になって冒険しているようなワクワクは味わえる。主人公をあざとく女性にしているのに、その性格がちょっと珍しいくらいクズに設定されているあたりも新鮮といえば新鮮。2023/03/16

ヒロ

83
コンゴを舞台にイックンジュッキという正体不明の怪物との遭遇から、その正体に迫っていくパニックムービー的な展開がありました。 霊長類学が基本になっていて、ボノボという初めて聞いた動物等沢山出てきて、コンゴのジャングルの世界感がとても新鮮さがありました! コンゴ国内の社会問題も絡まって物語に凄く奥行きがあり、ホントに色々な面で楽しめる一冊です‼︎2023/03/15

yukaring

72
コンゴの密林を舞台に謎の生物と調査隊との命がけの攻防にハラハラドキドキが止まらないパニックサスペンス。コンゴの道路建設に関する環境アセスメントへの協力のためにアフリカに調査にやって来た黒澤教授率いる大学院生・季華をはじめとする研究チーム。調査対象である霊長類ボノボの生息地を目指して進む調査隊だが、調査地の村で住民が謎の生物に次々と殺されていく。正体不明の千切れた腕に積みあがる惨殺死体、敵の正体と目的は?かなり癖強の登場人物たちと謎の生物との間で繰り広げられる熾烈な生存競争。緊張感溢れる冒険小説を楽しめた。2023/09/15

雪紫

65
アフリカコンゴにて、人死にが増える開発予定地で環境調査に来た人々を未確認生物が襲う!両生類好きの学者の卵、季華が強烈過ぎて(応募時点では大賞逃すくらい強烈だったらしい・・・あれでまだマシだと)、両生類好き過ぎて襲われても、研究や好奇心の塊なせいで何処か冷静。だからか敵になりやすい開発サイドなのに早い段階から幼少のトラウマによる生物嫌いが読者だけじゃなく登場人物にも気付かれるヴィクターが人間味強いのもあって、個人的にはヴィクターやバファナ、色々な立場から議論してるのが楽しく読み応えがあり、興味深かった。2023/08/14

なごめ

53
この地球上の生物で、果たして本当に人間が、一番優れているのだろうか?人間も領土という縄張りを争い、戦争をする。開発という名目で自然を破壊する。猿たちが全ての面で人間より劣っている、という確証もない。そんな事を考えた。作中の謎の生物は、片手、殺した他の動物、男の子での推測に留めた方がミステリーらしくてよかったのではと思う。本当に季華の性格に難ありで、少々辟易したが、霊長類の知識の勉強になり、興味深い物語だった。2023/07/25

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