出版社内容情報
2023年2月21日、伝説のレスラーがリングを去る。1984年に新日本プロレスでデビュー以来、抜群の運動神経とプロレスセンスで平成プロレスを牽引、数々の名勝負を残した武藤敬司が東京ドームで最後の試合を行う。「天才」と称された武藤プロレスの神髄と知られざる素顔を船木誠勝、川田利明、諏訪魔など12人が語り尽くす。
内容説明
ガチンコ最強説、熊本旅館破壊事件、10.9〓田延彦戦、全日プロ移籍、S・ヘイト暴行事件、WRESTLE‐1休止ほか誰も知らない天才の素顔、初めて明かされるあの事件と噂の真相!
目次
第1章 天才の“覚醒”―新日本プロレス時代(猪木さんのやり方をすごく引き継いでいる人―証言 船木誠勝;いまでも武藤敬司は“友達がい”のある人間だと思っている―証言 ジミー鈴木;〓田戦の価値を計算した武藤の「俺がやる!」―証言 永島勝司 ほか)
第2章 天才の“苦悩”―全日本プロレス時代(プロレスだけやってきた人は経営に携わっちゃダメなの!―証言 川田利明;仁義みたいなものが武藤さんの全日本にはなかった―証言 和田京平;すべて話す!スーパー・ヘイト暴行事件の真相―証言 TARU ほか)
第3章 天才の“素顔”―リングの外側(武藤さんって思ったことを口に出す人なんだな…―証言 橋本かずみ;世間にウケるまで10年やり続けた武藤のモノマネ―証言 神奈月;ももいろクローバーZに継承される武藤の“美学”―証言 小島和宏)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
21
プロレスラー・武藤敬司の引退に合わせて出た「証言 武藤敬司」。印象度B+ 「闘魂三銃士」として売り出された武藤だが、デビュー時から「闘魂・猪木イズム」の影響を受けてなかったという。デビュー時からスタイルは、猪木とは違う「アメリカンプロレス」だった。 面白かったのは、新日時代の話と、全日社長時代の話。やっぱ「経営の素人」が社長なんかやるもんじゃないな。あと、なぜか物まね芸人の神無月にまでインタビューしていて苦笑した2023/06/22
makio37
11
新日の三種の神器「猪木イズム」「道場神話」「ストロングスタイル」から自由な存在だった武藤が、UWF対抗戦の大将として、プロレス代表として高田と闘った。受験勉強の息抜きに興奮しながら観たあの一戦が、自分にとって記憶に残る最後の(髪がある)武藤、そしてプロレスの試合だ。その武藤が先日引退した。本書では、若き日の武藤が前田と乱闘し旅館を破壊した事件(船木)や、全日社長時代の経営者としての失敗(川田や和田京平レフリー)、久恵夫人ののろけ話(橋本の元妻かずみさん)など、武藤敬司の様々な一面を知ることができ楽しめた。2023/03/26
qoop
6
プロレス史に残る出来事を複数の関係者の証言を集め、多面体のような様相を浮かび上がらせて来た本シリーズだが、個人を題材にした場合はどうか。過去には長州力を取り上げていたが、彼方は挿話集のようだったと記憶する。比べて本書はどうか。武藤敬司の人となりから受ける印象は、毀誉褒貶の振れ幅が大きい其々の証言を飲み込んでしまう。賞賛も批判も意外性がなく、しかし矛盾のなさが心地良くもある一冊だと感じた。2023/01/21
尿酸値高杉晋作
3
和田さん、川田さんのところは面白かったな。 大森さんのところはインタビュアーも苦労してるのが分かるブロックだった。 あと、あの訳のわからない小説は要らなかった。2024/07/01
本かくよ・よむよ
3
経営者の評価は低くとも、やはりプロレスラーとしての評価は抜群であり、天才の二文字に偽りなし。生まれながらのスター性と華で時代を駆け抜けた唯一無二のレスラーなんだと改めて感じた。2023/02/15