出版社内容情報
死神とは、魂を持たない冥府への案内人。
人が旅立つ瞬間に立ち会い、彼岸への渡し賃として死者からひとつだけ好きなものを受け取ることを許されている。
そして、ひと晩眠れば、あらゆる感情の記憶を手放すように作られている――。
これは、死者から受け取った魂のかけらを絵の具にかえて絵を描き続けた死神、魂にやどる"色彩"に魅せられた「僕」の物語。
第8回ネット小説大賞受賞作。
内容説明
死神とは、魂を持たない冥府への案内人。人が旅立つ瞬間に立ち会い、彼岸への渡し賃として死者からひとつだけ好きなものを受け取ることを許されている。そして、ひと晩眠れば、あらゆる感情の記憶を手放すようにつくられている―。これは、死者から受け取った魂のかけらを絵の具に変えて絵を描き続けた死神、魂にやどる“色彩”に魅せられた「僕」の物語。第8回ネット小説大賞受賞作。
著者等紹介
長谷川馨[ハセガワカオリ]
宮城県白石市出身。2017年、アルファポリス第9回ホラー小説大賞受賞作『サイコさんの噂』(アルファポリス)でデビュー。『死神の絵の具―「僕」が愛した色彩と黒猫の選択』で第8回ネット小説大賞受賞。主に小説投稿サイト「小説家になろう」で活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっしー
16
タイトルにひかれて手に取りました。最初は死神が導いた人から得た魂のかけらから絵を描いている話でしたが、次第に話が深くなっていって、「僕」とは誰だったのかという深い内容にまで発展していきました。 さらっと読んでしまい、どういう事だろうという「僕」の過去もありましたが、いつでもチャールズは変わっていないことに安心を覚えたり…。私の魂は何色をしているのでしょうね。綺麗な色だと嬉しいけど…そもそも輝いてるのかな(笑2022/08/26
みいやん
7
なんか良い話で、死神の話だからエグいだろうという勝手な期待ははずれた。2022/09/12
京
7
死神の「僕」と死んでいく人間の物語。「僕」は死を看取りその魂の欠片をコレクションしている。死ぬ理由は事故だったり自殺だったり様々で。もちろん死にたくないって思う人もいて読んでいて切なくなったけどラストにはどこか救われるような気持ちにもなりました。第二話と第六話が印象的。第四話からは「僕」に対する見方がガラリと変わって面白かったです。2022/04/26
栗山いなり
7
冥府への案内人・死神である「僕」が様々な死に向かう人間達と出会っていく物語。「死」へと向かう登場人物達の物語にして「死」への案内人・死神である「僕」の物語であったという感想を抱いた2022/04/11
あるる
4
Web版読了済み。ネット小説大賞受賞のお知らせがあってから、同期受賞作の中でこの本だけいつまでも発売されなかったのでもう出ないのかと思ってた。表紙もすごくイメージにぴったりで素敵。小説なのに映像が見えるような文章と、"死"をテーマにしてるのに心洗われるラストはやはり圧巻。死神の名前がWeb版と違って少し違和感があったけど、新しい名前の由来もよかった。主人公コンビの関係がやっぱり好き。すごく切ないのに、最後には前を向こうという気持ちにさせてくれる物語。2022/03/23