出版社内容情報
第20回(2022年)『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉は、秋尾秋(あきお・あき)作「死者を一時的にゾンビ化できる」能力者が活躍する特殊設定ミステリーです!
傀々裡(くくり)という、死者を一時的にゾンビにする能力をもつ能力者たちが存在する現代日本。能力者を管理する福音協会から派遣された黒緒(くろお)と白夜(びゃくや)は、何者かに殺害された娘・真珠を蘇らせるべく周防家を訪ねるが、彼女の死体は傀々裡が不可能なほどに損壊していた。
二人は、真珠殺害犯と、死体損壊の犯人を探すことになる。しかしその矢先、真珠の友人が殺されたと連絡が。さらに黒緒も何者かに襲われて心臓をひと突きされ――。
内容説明
死体と魂を結びつけて死者を一時的に蘇らせる能力者・傀々裡師が日常的に活動する現代日本。傀々裡師らで構成される福音協会に所属する黒緒と白夜は、とある殺された少女を蘇らせることを依頼される。だが儀式直前、少女の死体は、眼球を刳り貫かれ、舌を抜かれ、指を切り取られ、蘇りが無意味なほどに損壊されていた―。なぜ少女は殺し直されたのか。新星が描く特殊設定ミステリー!
著者等紹介
秋尾秋[アキオアキ]
1987年生まれ。第20回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として『彼女は二度、殺される』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★Masako★
75
★★★✰︎ 魂を肉体に戻し、死体を一時的に蘇らせる能力を持つ傀々裡(くくり)師。傀々裡師を管理する機関に属する黒緒と白夜は、殺された少女の傀々裡を依頼され周防家を訪れるが、儀式の直前、少女の目や舌が抜かれ指も切り落とされ、蘇りが不可能な状態になっていた…。黒緒と白夜の関係者への聞き取り調査にかなりページを割き、その辺りはゆるゆる読んでしまったが、事件の真相や黒緒と白夜の関係が明かされる終盤は一気読み♪後味はあまり良くなかったが、特殊設定を上手く活かしたミステリだと思う。第20回このミス大賞"隠し玉”作品。2022/05/21
Nyah
53
傀々裡という、死者を一時的にゾンビ化する能力をもつ傀々裡師達は、政府に認められて、活動している。黒緒と白夜は、何者かに絞死させられた真珠を蘇らせるべく周防家を訪ねる。傀々裡は丑三つ時にやるとの事で、周防家の見学をしているうちに、真珠の死体は傀々裡が不可能なほどに損壊していた。/なんだコレ。途中まで頭がついていかなかったけど、殺人と死体損壊を調べる話。2022/07/21
よっち
50
死者を一時的にゾンビにする能力をもつ傀々裡が存在する現代日本。その傀々裡を管理する福音協会から派遣された黒緒と白夜が、何者かに殺害された娘・真珠を蘇らせるべく周防家を訪ねるミステリ。周防家を尋ねると傀々裡が不可能なほどに損壊していた真珠の遺体。真珠殺害犯と死体損壊の犯人を探すことになった二人が遭遇する新たな殺人があって、事件の真相はなかなか凄惨な展開でしたけど、探偵役の黒緒と白夜のコンビの関係性もいい感じに効いていて、面白い作品だなと思いながら読んでいたら、最後の最後でものの見事に驚かされてしまいました。2022/04/06
キナコ
49
特殊設定ミステリー。現代日本で死者を一時的に蘇らせる職種の主人公が、ある殺人事件の被害者を蘇らせようとしたところ、死体が蘇ったとしても喋ったり伝達したりが出来ないように、損壊されていた。誰が何のために『彼女を二度も殺したのか』特殊設定ではあるが、ストーリーが面白く一気読み。ただ登場人物の名前がキラキラネームっぽいのが多く、そこだけが読みにくかったかな。個性を出したかったのか、被害者の母親の性格を出したかったのかは分からないが、そこだけは残念。2022/09/13
うまる
42
このミス隠し玉。死者を一時的に蘇らせる能力者がいる特殊設定もの。終盤に様々なエピソードが収束するのが面白かったです。特殊な事象があるものの、ミステリとしては淡々と正統派で進行する感じだなと思っていたら、まんまと色々騙されていました。設定を活かした話なのはもちろん、本筋ではない部分として捉えていた所が後から効いてくるのも良くできていました。事件関係者がそれぞれエゲツない怪しいキャラなのも良いですね。組織の話など世界観が出来上がってるので、これで続編も期待したいです。 2022/03/07
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