出版社内容情報
「貧困をなくす」「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー(性差)平等」「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」――SDGsが掲げる目標はどれも普遍的であり、異論などあろうはずはない。
しかし、「エネルギーをクリーンに」の部分には注意が必要だ。世界が目指す「脱炭素=カーボンニュートラル」の実現には、国民の莫大なコスト負担とチャイナリスクが潜んでいるにもかかわらず、ほとんど報道されることはない。
「再エネ」促進で暴騰する日本の電気料金、メガソーラーによる自然破壊と災害リスク、「太陽光パネル」で目論む中国の世界支配、欧州メーカーが「EV原理主義」に走る裏側、「水素は次世代エネルギー」が夢物語の理由、新手の錬金術となりつつある「ESG投資」の実情――。
各分野のスペシャリスト12人が「脱炭素社会」実現で危惧される負の側面を徹底レポート。「環境にやさしい」に騙されてはいけない!
内容説明
大手メディアが報じない「脱炭素」の真相を専門家たちがレポート!
目次
第1章 「再エネ」が日本を破壊する(世界的「脱炭素」で中国が一人勝ちの構図―「環境」優先で軽視される人権問題;メガソーラーの自然破壊と災害リスク―報道されない「太陽光発電」の暗部 ほか)
第2章 正義なきグリーンバブル(急進的「脱エンジン」宣言は投資家のため?欧州メーカーの「EV戦略」にトヨタが怒る理由;過激化する欧州「脱炭素」政策の真相―環境NGOとドイツ政府の“親密な”関係 ほか)
第3章 「地球温暖化」の暗部(現実を無視した「環境原理主義」は世界を不幸にする;新型コロナ起源論争でわかった「科学者の合意」ほど危ないものはない)
第4章 国民を幸せにしない脱炭素政策(日本経済の屋台骨「自動車産業」を脅かす“自壊的”脱炭素政策の愚;問題山積の「水素エネルギー」を妄信―政府が推進する水素政策のナンセンス ほか)
著者等紹介
杉山大志[スギヤマタイシ]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。温暖化問題およびエネルギー政策を専門とする。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、産業構造審議会、省エネ基準部会等の委員を歴任。産経新聞「正論」レギュラー執筆者
川口マーン惠美[カワグチマーンエミ]
日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。シュトゥットガルト国立音楽大学院ピアノ科卒業。『ドイツの脱原発がよくわかる本 日本が見習ってはいけない理由』(草思社)が第36回エネルギーフォーラム賞の普及啓発賞、『復興の日本人論 誰も書かなかった福島』(グッドブックス)が38回同賞の特別賞を受賞。著書多数
掛谷英紀[カケヤヒデキ]
筑波大学システム情報系准教授。東京大学理学部生物化学科卒業。同大大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了。博士(工学)。通信総合研究所(現・情報通信研究機構)研究員を経て現職
有馬純[アリマジュン]
1982年、東京大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省。OECD代表部参事官、IEA国別審査課長、資源エネルギー庁国際課長、大臣官房審議官地球環境問題担当、JETROロンドン事務所長等を歴任。現在、東京大学公共政策大学院特任教授。これまでCOPに15回参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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