出版社内容情報
第8回ネット小説大賞の受賞作かつ、小説投稿サイト「小説家になろう」の恋愛部門において、月間1位を獲得した星火燎原(せいか・りょうげん)による恋愛小説です。死神と取り引きをし、寿命が3年になる代わりに時間を24時間巻き戻せる時計を手に入れた相葉純は、その時計の力で、自殺願望の強い少女・一之瀬月美の自殺を邪魔することになる。時間を巻き戻し、一之瀬の自殺を邪魔し続けるうち、二人の関係は徐々に変化していき……。閉塞した日常と、生きづらい日々を少しずつ変化させる、小さな恋の物語。
内容説明
相葉純は死神に寿命を渡し、時間を巻き戻せる時計を手に入れた。理想の生活を手に入れた相葉は、ある日の夜に少女が自殺したというニュースを見た。なぜだか胸がざわついた相葉は、時間を巻き戻して少女・一之瀬月美の自殺を邪魔することにする。時間を巻き戻し、一之瀬の自殺を邪魔し続けるうち、二人の関係は徐々に変化していき…。生きづらい日々を少しずつ変化させる、小さな恋の物語。第8回ネット小説大賞受賞作品。
著者等紹介
星火燎原[セイカリョウゲン]
2020年、『死にたがりな少女の自殺を邪魔して、遊びにつれていく話。』で第8回ネット小説大賞を受賞。2021年、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
46
死神と取り引きをし、寿命が3年になる代わりに時間を24時間巻き戻せる時計を手に入れた相葉純。そんな彼が時計の力で自殺願望の強い少女一之瀬月美の自殺を邪魔し続けるうちにその関係が変わってゆく小さな恋の物語。月美の自殺を知るたびに、時間を巻き戻してその自殺を阻止することで始まった二人の奇妙な交流。お互い閉塞した日常と生きづらい日々を共に過ごしていくうちに積み重ねられてゆく想い。自覚してしまえばそう簡単に忘れられるわけもなくて、どこまでも諦めの悪い二人に死神も呆れた苦笑いの結末にはぐっと来るものがありましたね。2021/03/04
稲荷
26
段々と打ち解けていく2人の姿がよかった。そして、誰か自分を尊重してくれる存在がいるのは本当に心強いことだと感じた。2021/03/18
秀玉
19
コミック版があるのを、読了を投稿しようとして知る。コミック版の彼、カッコよすぎ。もっとヨレヨレで服装も気にしない猫背な彼を描いて欲しいのだが。半分くらいで、もしかしたら死神との駆け引きになる予感がした。この死神は意地悪で、人の不幸を見るのが好きなのだ。助けては死にを繰り返し、最後は主人公が自殺を数回。これが延々と続き、少し飽きたが、気になり読み進めた。読了後「ウロボロス」を調べた。円を形づくる蛇…らしい。円がキーワードか、なるほど。ウロボロスの銀時計の仕掛け、謎解きは良かった。死神が降参か、二人に幸あれ。2022/06/10
なみ
18
相葉は寿命と引き換えに、時を戻す力を手に入れ、何度も自殺する月美を邪魔する。 少しずつ心を開き、甘えることが上手になっていく月美に対し、相葉の命は終わっていきます。 お互いに依存し合う、ある種いびつな2人の関係性を、私はどうしようもなく綺麗だと思ってしまいました。2021/03/05
かっぱ
13
寿命と引き換えに時を戻す力を手に入れた青年が自殺を試みる少女のことを何度も邪魔する物語。命を売った男が人の命を掬いあげる行為には皮肉が効いているけれど、相葉の自虐的な価値観に理解できる部分がとてもあったから惹き込まれた。この出会い方でなければ二人はここまでの関係にはなれなかった。幸せの形は人それぞれ。だから今日も二人は互いを生かすために手を握り合うのだろう。終盤の二人の終わりゆく人生への抵抗には思わず笑ってしまった。死神も呆れるような恋の形が余韻として胸にしっかり残る一冊2021/03/04
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