出版社内容情報
日本の文豪たちが自らの名文を生かして書いた詫び状は、ユーモアに溢れています。金の無心から締切の交渉、不倫の言い訳、喧嘩の仲裁や詫び、どれも機知に富む言い回しで、思わず言いくるめられてしまいそうになるのです。短い文章ながら独自の世界観があり、読んでいて面白く、文学好きならのぞいてみたい「文章表現」です。中国文献学者の山口謠司先生による文脈や読み解きの解説とともに、文豪の謝罪の「名文」を味わいます。
内容説明
借金、浮気、締め切りの言い訳に文豪の名文が冴える!!文豪ならではの、珠玉の「謝罪文」。
目次
第1章 金!金をくれ!(天才文豪は、借金も平気!?―楢崎勤「太宰治の前借り依頼状」;殺し文句は「死にます」―太宰治「鰭崎潤宛の手紙」 ほか)
第2章 〆切から逃げろ!(言い訳は「頭痛腰痛咽頭痛」―芥川龍之介「水守亀之助宛の手紙」;恩着せがましい言い訳―太宰治「義務」 ほか)
第3章 文豪vs文豪(恋人を寝取った悪友の言い分―小林秀雄「中原中也の思い出」;口の悪すぎる詩人の不平不満―中原中也「昭和二~十年の日記」 ほか)
第4章 不倫の言い訳(不倫の末の姦通罪―北原白秋「野晒」;ラブレターのお手本は古典―広津和郎「松沢はま宛の手紙」 ほか)
第5章 死ぬ理屈(生活苦のなかの死―田山花袋「東京の三十年」;子供を残して心中の虜に―有島武郎「遺書」 ほか)
著者等紹介
山口謠司[ヤマグチヨウジ]
1963年長崎県佐世保市生まれ。大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。現在、大東文化大学文学部教授。専門は書誌学、音韻学、文献学。著書『日本語を作った男 上田万年とその時代』(集英社インターナショナル)で第29回和辻哲郎文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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