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文豪たちのずるい謝罪文

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  • サイズ 46判/ページ数 223p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784299007704
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0081

出版社内容情報

日本の文豪たちが自らの名文を生かして書いた詫び状は、ユーモアに溢れています。金の無心から締切の交渉、不倫の言い訳、喧嘩の仲裁や詫び、どれも機知に富む言い回しで、思わず言いくるめられてしまいそうになるのです。短い文章ながら独自の世界観があり、読んでいて面白く、文学好きならのぞいてみたい「文章表現」です。中国文献学者の山口謠司先生による文脈や読み解きの解説とともに、文豪の謝罪の「名文」を味わいます。

内容説明

借金、浮気、締め切りの言い訳に文豪の名文が冴える!!文豪ならではの、珠玉の「謝罪文」。

目次

第1章 金!金をくれ!(天才文豪は、借金も平気!?―楢崎勤「太宰治の前借り依頼状」;殺し文句は「死にます」―太宰治「鰭崎潤宛の手紙」 ほか)
第2章 〆切から逃げろ!(言い訳は「頭痛腰痛咽頭痛」―芥川龍之介「水守亀之助宛の手紙」;恩着せがましい言い訳―太宰治「義務」 ほか)
第3章 文豪vs文豪(恋人を寝取った悪友の言い分―小林秀雄「中原中也の思い出」;口の悪すぎる詩人の不平不満―中原中也「昭和二~十年の日記」 ほか)
第4章 不倫の言い訳(不倫の末の姦通罪―北原白秋「野晒」;ラブレターのお手本は古典―広津和郎「松沢はま宛の手紙」 ほか)
第5章 死ぬ理屈(生活苦のなかの死―田山花袋「東京の三十年」;子供を残して心中の虜に―有島武郎「遺書」 ほか)

著者等紹介

山口謠司[ヤマグチヨウジ]
1963年長崎県佐世保市生まれ。大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。現在、大東文化大学文学部教授。専門は書誌学、音韻学、文献学。著書『日本語を作った男 上田万年とその時代』(集英社インターナショナル)で第29回和辻哲郎文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

80
私には、意志が足りない、と痛感すること多々あり、以前お薦め頂いた本書が浮かび読む。私のわかりやすさへのこだわりはコミュニケーションからの逃避、発言はいつでもただの独り言、謝罪は謝絶のためのポーズ。そもそも何のために謝るのか、それは相手から許しを、更なる融通を得るためである。自分の目的を果たすためには、断固として戦わねばならぬ。恥も外聞もかなぐり捨てて、自らの欲望に真摯でなければならぬ。文豪の方々、私にパワーを!…という気概にて読んだ。学んだこと:一つのストーリーを信じて相手を自分のワールドに引き込むこと。2022/04/26

mike

72
文豪の詫び状を文学者の山口氏は文章表現から彼等の世界観を分析解説。文豪の節操の無いエピソードは面白い。川端は“ミミズクの眼"で黙って見つめるだけで金を借りたり泥棒を退散させたとか。太宰は何かと裏話が多い。芥川賞が取れなかった恨み状を川端に送った話だけでない。自分を酷評した志賀に対してそれはそれは長い悪口を書き連ねている。「ガキ大将、お山の大将、乃木大将」なんて子供の悪口みたいなのには笑った。そして嫌いと言いつつ志賀の作品をしっかり読んで日本語の間違いを指摘して攻撃するとこなんかは流石😅2023/03/04

さっこ

71
借金や浮気、締め切りの言い訳など文豪たちの謝罪文。それぞれに背景や解説があって面白かったです。粘着だったり開き直りだったり個性が出ていて、なんかわからないけど言い含められてしまう。さすが文豪といった感じです。大笑いさせてもらったのは坂口安吾さんの借金返済の謝罪で「返そうと思ってたのに友達と飲んでしまい返せなくなりました。とても悲しいです。今度、競馬をやろうと思ってるんですよ」いやいやいやいや、悲しいのは貸した方ですよ(笑)しまいには、競馬やろうと思ってるんだ~って。大笑いしてしまいました。2021/04/18

かおりんご

25
謝罪文を残されているのが笑えました。文章が上手なだけあって、言い訳も面白い。私だったら許しちゃうだろうなと思いながら読みました。2023/03/19

のり

18
謝る気、ないのかもね。悪いと思ってない、心のおもむくまま、感情で作品ができている。姦通罪…すごいな、物語の中で生きてる。人間味ある、ってことか。今みると 昔の作家は ギリギリの所で生きてる。2020/09/03

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