• ポイントキャンペーン

宝島SUGOI文庫
昭和の黒い霧―証言・松本清張が追った未解決事件簿

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784299005045
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

戦後史の闇に光をあてた昭和の大作家・松本清張。『昭和史発掘』や『日本の黒い霧』が描いた未解決事件について、彼の作品における推理を紹介するとともに、証言と資料で「真実」を検証する。下山総裁の死因をめぐり日本中を巻き込む議論が起きた「下山事件」、『八つ墓村』のモチーフとなった「津山事件」、その他「帝銀事件」「三億円事件」ほか、事件の裏側に潜む壮大な陰謀に迫る。

内容説明

戦後日本の闇に迫る『日本の黒い霧』『昭和史発掘』といった名作を残した作家・松本清張。戦前から戦後復興期に起きた数々の未解決事件に挑んだ巨匠の推理を改めて検証する。戦後最大の未解決事件と呼ばれた3億円事件。国鉄総裁の死をめぐり日本中に議論を巻き起こした下山事件。ベルギー人神父による日本人スチュワーデス殺害事件など、清張作品と事実の対比から事件の真相に迫る。

目次

1 3億円事件―『小説・3億円事件』(『水の肌』新潮文庫)
2 「世紀の未解決事件」サイド・ストーリー 刑事・平塚八兵衛はなぜ3億円事件のキーマン「少年S」を「シロ」としたのか
3 下山事件―『下山国鉄総裁謀殺論』(『日本の黒い霧・上』文春文庫)
4 帝銀事件―『帝銀事件の謎』(『日本の黒い霧・下』文春文庫)
5 「もく星号」墜落事件―『「もく星」号遭難事件』(『日本の黒い霧・上』文春文庫)
6 スチュワーデス殺人事件―『黒い福音』(新潮文庫)
7 「津山30人殺し」事件―『闇に駆ける猟銃』(『ミステリーの系譜』中公文庫)
8 別府3億円保険金殺人事件―『疑惑』(文春文庫)
“コラム”「清張語録」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

71
あれは小説だからと片付けられた。本田勝一氏の引用が冒頭にある。確かに小説ではある。しかし、松本清張は何に挑んでいたのか?そんなことに数々の事件と共に少し触れられる一冊。物事には必ず隠された事実があり、世界は情報操作に満ちているというのが清張作品の魔力。3億円事件・下山事件・帝銀事件・もく星号事件・津山30人殺し事件等。全て清張が追った未解決事件である。取材の上、時代と権力に対峙し公式見解を全面的に疑うという姿勢。そこから導き出される小説的想像。興味深く、そしてかつて清張作品を読み耽ったことを懐かしく読了。2020/11/08

こなな

47
“事実は小説より奇なり”という言葉を思い出す物だった。世の中は強い者によって情報操作されていることを示唆されているように感じられた。青酸カリとか、替え玉とか、轢死とか、口封じとか、惨憺たる事件が述べられている。未解決事件という言葉はとても興味をそそられてしまう。人間の深奥に迫ろうとする松本清張の小説、ドラマはいつも心身が闇然とする。しかし、この本を手にしてしまった。しばらくまた悩まされる。2021/03/07

ふたば

10
昭和の未解決事件を題材に、松本清張氏が書いた事件記録の数々を、当時の記録や、清張氏のは発言などから再度検証してみようと試みている。清張氏の考える事件の真相は、さすがに小説家らしく、想像力豊かに自由に考えているなという、面白さがある。こういう考え方もあるか。。。とうなづくこともあり、いつの間にか自分も事件を推理していることに気付く。人間が起こし、人間が捜査しているといういかにも昭和の事件の代表だから、それも仕方ない事なのだろう。改めて、謎を解き、すべてを白日の下に晒したいという、思いが湧き上がる。2020/07/09

kiki

6
昭和の未解決事件を松本清張さんの作品を通して改めて検証した‥ような作品。より深くわかりやすく解説されていたとおもう。 清張作品全制覇をしてみたくなりました。2024/11/12

machidataketomo

2
松本清張の小説を絡めながら、真実を問う本ですね。三億円事件、津山事件、下山事件、帝銀事件などそれぞれ解説している本です。昭和の知らなかった事件もいくつかあり🐜、知ることが出来ましたね。2022/04/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15756237
  • ご注意事項