がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方

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がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方

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  • サイズ 46判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784299004840
  • NDC分類 494.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

人はなぜ生きるのか――。緩和ケア医として多くの終末期患者たちを看取ってきた40代の医師に下された「末期がん」の宣告。患者たちと立場をともにしたとき、医師は初めて命の何たるかを理解した。余命を意識しながら仕事と向き合い続ける医師が語った、「運命」の受容と抵抗のノンフィクション。

内容説明

この病気は、もう治らない。それでも、僕は仕事を続ける。43歳、ステージ4、脳への多発転移―1000人のがん患者を看取った医師が、がんになって初めて見えた風景。

目次

1章 宣告(母の古希を祝うパーティー;「これ、僕の写真ですか」 ほか)
2章 医師の道へ(小学校の卒業文集に書かれた「将来の自分」;中学受験に挑戦 ほか)
3章 死について思うこと(「集大成を見せろ」という内なる声;「その日」を待つ死刑囚たちの心理 ほか)
4章 生きてきたように(人生の「ラストシーン」をどう演出するか;残り短い人生でも欲望の赴くままには生きられない ほか)
5章 最高の人生に向かって(抗がん剤治療がスタート;余命の告知をめぐる考え方 ほか)
医師を目指す高校生に向けたメッセージ

著者等紹介

関本剛[セキモトゴウ]
1976年兵庫県神戸市生まれ。関西医科大学卒業後、同大学附属病院、六甲病院緩和ケア内科勤務を経て、在宅ホスピス「関本クリニック」院長。2019年、ステージ4の肺がんと診断され、治療に取り組みながら医師としての仕事を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真香@ゆるゆるペース

150
緩和ケア医として1000人以上のがん患者を看取ってきた著者が、脳転移あり・ステージ4の肺がんと診断される。生存期間中央値(50%の患者さんが亡くなるまでの期間を示すデータ)の数値は2年。しかしながら、必ず2年持つ保証はなく、来たるべき時までどう過ごしていくのか、がん患者になって初めて分かったことなど、医師と患者両方の視点から興味深い話が綴られている。医師としても人としても素晴らしい方で感銘を受けた。僅か40余年での不治の病は、ご本人やご家族の苦悩は読み手の想像以上だと思う。どうか1日でも長く生き抜いて。2020/09/15

trazom

95
43歳でステージ4の肺癌を宣告された緩和ケア医の思いが切々と綴られている。その誠実な文章を読み、表紙の爽やかなお顔を見ると、感想など何も書けない。本書で紹介された言葉を引用してレビューとする。「最善に期待し最悪に備える」(ディズレーリ)、「良き死は、逝く者からの最期の贈り物となる」(デーケン)、「たとえ世界の終末が明日であっても、私は林檎の木を植える」(ルター)、「人は生きてきたように死んでゆく」(柏木哲夫)、「クレッシェンドに生きる」(日野原重明)、「あなたはあなたであるから大事なのです」(ソンダース)2020/10/20

けんとまん1007

69
心に、身に沁みる内容。他人事ではないから。改めて、人(ヒト)とは・・・と考える。単に、強さ・弱さということではないものが綴られている。知ること、知らせること。伝えること、伝わること。揺れ動くこころを、あるがままに受け入れることから。2020/11/22

とよぽん

65
43歳の働き盛り、一男一女の父、緩和ケア医師、関本クリニック院長の著者。2019年10月、ステージ4の肺がんで脳転移も確認された。生存期間中央値は2年・・・何と苦しく辛い現実! 在宅での看取りを通して患者さんの人生の終末を伴走する関本医師の、崇高な覚悟と誇り高い生き方が胸を打つ。どうか、その素晴らしい生き方を、命の輝きを一日でも長くと祈るばかりだ。2020/12/04

k sato

48
ステージ4の肺がんを患い、余命宣告されてからの日々を綴った44歳緩和ケア医の記録。自身の終末医療を受入れられたのは、看取りのプロだからか。今後現れる症状やリスクを把握しており、精神的にじたばたしていない。子供の将来や家計も家族と話し合い、最悪に備えていた。この先、自分はどう生きるべきかという問いに、自分らしく過ごせることを選択。やりたいことを優先し、仕事も可能な限り続ける決断をする。絶望を知ったとき、死刑囚の心理が分かったという著者。明日も生きることが当たり前だと思っている私には想像が及ばない心境だ。2023/03/02

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