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AI×アーキテクト 『複雑性・不確実性』を構造で受け止める

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784297160333
  • NDC分類 007.61
  • Cコード C3055

出版社内容情報

AIにコードを書かせる。文章を書かせる。設計図を描かせる。作ることのスピードは、この数年で桁違いに上がりました。しかし、できあがったものが正しいかどうかを確かめる人間の時間は、1秒も縮まっていません。生成されたものが積み上がる一方で、確認は追いつかない。一つひとつは問題なさそうなのに、つなげると全体が噛み合わない。多くの現場で起きているこの状況は、努力や能力の不足ではなく、「作る力」と「確かめる力」の釣り合いが崩れたことで必然的に生じる、構造的な問題です。

本書『AI × アーキテクト』は、この「生成と検証の非対称」を出発点に、無数の生成物を一つひとつ手で直すのではなく、それらを律する構造と制約を設計する人、すなわちアーキテクトの役割を描き直した一冊です。全12章を5つの部に分け、個人の思考の型からシステムの設計、開発プロセス、エージェントの技術基盤、組織と事業、そして経済・社会まで、人とAIの境界線をどこに引くかを一貫して論じます。主な特徴は、以下の3点にあります。

1つ目は「道具が入れ替わっても古びない『型』を手渡す」点です。新しいモデルやツールは半年で入れ替わりますが、確実性と不確実性、具体と抽象、発散と収束といった思考の型や、戦力の癖を見て配置する布陣の型は変わりません。さらに、レイヤードやマイクロサービスなど古典的な8つのアーキテクチャスタイルを、AIエージェントを部品として扱う時代の共通言語として読み替えます。ツールの乗り換え合戦に追い立てられるのではなく、変化に動じない土台を先に作るという順序を提示します。

2つ目は「要求定義から運用までの各工程に、人とAIの境界線を引く」点です。従来のウォーターフォールやアジャイルとAI駆動開発は何が同じで何が違うのか。要件定義、設計、実装、デリバリ・運用のそれぞれで、AIに委ねられる作業と人間が手放してはならない判断を具体的に切り分けます。評価を先頭に据える新規開発の進め方と、自社サービス・受託・社内システム・SESという既存開発の4つの文脈それぞれで、制約をAIに渡す文脈という資産に変える実践を解説します。

3つ目は「一体のエージェントから群れ、組織、社会までを同じ視点で貫く」点です。自律性に制約というハンドルを取り付けるエージェントアーキテクチャ、無数のAIを律するスウォーム技術、確率的に揺らぐAIを支え続ける運用とデータ基盤を解説したうえで、人の持ち場を決める職務設計と育成、金融や取引へのAI組み込み、法人としてすでに社会に根づいているAGIの現実まで、視野を一気に広げます。システムを設計する発想が、組織や社会を設計する発想とつながっていることが見えてきます。

特定のツールの使い方を教える本ではありません。何をAIに委ね、何を決して手放さないのか。その線を自分の言葉で引けるようになるための、AI時代のアーキテクトの教科書です。


【目次】

アーキテクチャと聞いて思い浮かぶこと

■第1章 検証が生成に追いつかないAI時代の課題
1.1 情報の洪水と焦燥
1.2 急がば回れ
1.3 「速く作れる」が壊すもの
1.4 生成は爆発し検証は人間のまま
1.5 全体の文脈を設計し維持する人
1.6 陣形を整えてから戦わせる
1.7 本書の歩き方

■第2章 変化に動じないアーキテクトの素養
2.1 ツールの陳腐化に流されないための型
2.2 思考の型
2.3 問題解決の型
2.4 彫刻のように削り出す創作の型
2.5 布陣の型
2.6 関係の型
2.7 守破離とキャッチアップを続ける稽古の型
2.8 型から生まれるアーキテクト

■第3章 古典から始める8つのアーキテクチャスタイル
3.1 設計言語としてのアーキテクチャスタイル
3.2 レイヤード/パイプライン
3.3 イベント駆動/スペースベース
3.4 マイクロカーネル/マイクロサービス
3.5 サービスベース/サービス指向
3.6 スタイル選択のガイド

■第4章 人の役割が変わる従来開発とAI駆動開発
4.1 従来のシステム開発とそのプロセス
4.2 『AI駆動開発』の全体像とそのプロセス
4.3 従来のシステム開発とAI駆動開発の共通点と相違点
4.4 AI駆動開発の注意点

■第5章 人とAIの境界を引く工程設計
5.1 要求・要件定義フェーズ
5.2 ソフトウェア設計フェーズ
5.3 実装フェーズ
5.4 デリバリ・運用フェーズ

■第6章 評価から始める新規開発の実践
6.1 要求・要件定義フェーズ
6.2 ソフトウェア設計フェーズ
6.3 実装フェーズ
6.4 デリバリ・運用フェーズ

■第7章 制約を資産に変える既存開発の実践
7.1 自社サービス開発
7.2 システム受託開発
7.3 社内業務システム開発
7.4 人材派遣・SES事業におけるAI駆動開発
7.5 実践の3章を終えて

■第8章 自律の線を固めるエージェントアーキテクチャ
8.1 エージェントアーキテクチャとは何か
8.2 エージェントの構成要素
8.3 役割分担とマルチエージェント設計
8.4 ツール連携とレートリミットの設計
8.5 オーケストレーションパターン
8.6 確率から決定へ処理を固める勾配
8.7 コンテキストと状態の管理
8.8 ユーザ

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