出版社内容情報
大学入試は点数が取れればいい、ということで解くことに重点を置かれているが、その出題意図を考えると非常に興味深い。
例えば、2023年の東大で出た全分野混合の複合問題は単なる寄せ集めではなく、ワット天秤という実際にプランク定数を測定する機械がもとになっており、ちゃんとした歴史的経緯が読み取れる。
他にも既に応用化されているものや、大学の研究でするような分野の一端を出題していることも多い。
このように解くだけではもったいない問題が入試問題には多々ある。全国の大学入試の問題の中から、奥深い問題をピックアップし、それらを解くことで物理の楽しさを知ってもらいたい。
内容説明
面白い入試問題を計29題掲載!難問に挑んで物理の奥深さを味わおう!肩の力を抜いて楽しめる問題も織り交ぜたので疲れず読める!
目次
第1章 力学編(2022東京大学 大問1 潮汐力の謎が解ける!;2021東京大学 大問1 ブランコの一番上手な漕ぎ方とは? ほか)
第2章 熱力学編(2023同志社大学(理工学部) 大問3(ア) 気体を圧縮するだけでどれだけ温度を上げられる?
2023大阪公立大学(中期) 大問2 どんな熱サイクルが一番効率的? ほか)
第3章 波動編(2023慶應義塾大学(医学部) 大問2問1 光は最短時間経路を選んでいる!
2021東北大学(後期) 大問3 気温や気圧が変わるとシャボン玉の虹が変化する? ほか)
第4章 電磁気学編(2023大阪工業大学 大問2(1) モバイルバッテリーの落とし穴
2021大阪大学 大問2 送電によって損失しているエネルギーはどのくらい? ほか)
第5章 原子物理編(2023東京慈恵会医科大学 大問2‐2 有名なアインシュタインの式E=mc2はどうやって導かれる?;2023慶應義塾大学(医学部) 大問1問2 大昔と現在では地球に含まれる元素は大違い? ほか)
著者等紹介
三澤信也[ミサワシンヤ]
長野県生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。2024年現在は、長野県伊那弥生ヶ丘高等学校で教鞭を執っている。物理の楽しさを伝えられるよう日々努力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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