出版社内容情報
因果推論とは、ある要因が何を(どれくらい)引き起こしたのかを判断するためのツールです。本書は、因果推論に関する最近までの進展をまとめ、学生や実務家を対象として、因果関係に関する意味のある回答を導き出すために必要な統計的手法を解説していきます。
本書の最大の特徴は、理論だけでなく、統計プログラミング言語(R、Stata)による実装を重視している点にあります。例題には、読者が利用できるデータとコードが添付されており、すぐに手を動かして実践することができます。本書は機械学習に関するトピックを含まない一方で、理論的な解説が詳細であるほか、DAGや合成コントロール法といった発展的なトピックを扱っています。これらのトピックは、近年の因果推論の理論的進展において重要ですが、入門レベルの書籍において解説している点で希少性があります。
内容説明
DAG、潜在アウトカム因果モデル、マッチング、回帰不連続デザイン、操作変数法、パネルデータ分析、差分の差デザイン、合成コントロール法。「因果推論×プログラミング」による研究デザイン入門の決定版。
目次
第1章 導入
第2章 確率と回帰の概要
第3章 非巡回的有向グラフ
第4章 潜在アウトカム因果モデル
第5章 マッチングと層別化
第6章 回帰不連続デザイン
第7章 操作変数
第8章 パネルデータ
第9章 差分の差デザイン
第10章 合成コントロール法
第11章 結論
著者等紹介
加藤真大[カトウマサヒロ]
東京大学経済学研究科を中退後、2020年に東京大学情報理工学系研究科を修了。2020年株式会社サイバーエージェントに入社。機械学習や計量経済学の手法の研究開発に従事
河中祥吾[カワナカショウゴ]
2021年奈良先端科学技術大学院大学先端技術研究科博士課程修了後、サイバーエージェント入社。小売領域におけるグロースマーケティングに向けた分析・効果検証およびデータ基盤構築に従事
白木紀行[シラキノリユキ]
2009年慶應義塾大学大学院修士課程修了後、日本銀行入行。日本経済や金融市場の分析・予測、金融政策や国際金融規制の効果検証などに携わる。2021年株式会社サイバーエージェント入社。Data Science Center小売DXLab室長として、機械学習や統計モデリングの手法を用いたコンサルティング・研究に従事。2023年より厚生労働省政策企画官として、EBPMや統計業務の改善に取り組む
冨田燿志[トミタヨウジ]
2019年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、2020年サイバーエージェント入社。AI Lab経済学社会実装チームにて、マーケットデザインの研究・社会実装に取り組む。主な興味分野は、ゲーム理論、マッチング理論、マーケットデザイン、およびそれらの応用・社会実装
早川裕太[ハヤカワユウタ]
2019年東京工業大学情報理工学院修士課程修了後、サイバーエージェント入社。アドテク領域にて分析及び研究開発に従事。2020年より小売との協業事業において、POSデータを活用した広告配信プロダクトの立ち上げに参画。現在も小売企業のデータを用いたデジタルマーケティングの改善やリテールメディア化の推進に取り組む
兵頭亮介[ヒョウドウリョウスケ]
2021年早稲田大学基幹理工学研究科修士課程修了後、サイバーエージェン卜入社。小売との協業事業において、データサイエンスや機械学習の応用に取り組む
藤田光明[フジタコウメイ]
2018年東京大学経済学研究科修士課程修了後、サイバーエージェント入社。Al事業本部Dynalystにて広告配信アルゴリズムの開発・実装やチームマネジメント、研究開発に従事し、研究組織Al Labとの共著論文はWWWなどの国際学会に採択。現在は小売DX領域にて、経済学を活用した新規事業の立ち上げ中
邊土名朝飛[ヘントナアサヒ]
2021年長岡技術科学大学大学院工学研究科修士課程修了後、サイバーエージェント入社。同子会社の株式会社Al Shift、およびAl Labにて音声対話システムの研究開発に従事
森脇大輔[モリワキダイスケ]
2006年東京大学経済学部卒業、内閣府入府。経済対策のとりまとめ、国会対応、経済財政白書や月例経済報告の作成、統計改革などに携わる。2017年株式会社サイバーエージェン卜に中途入社。研究開発組織Al Labにおいて、経済学やデータサイエンス、機械学習を用いたアルゴリズム開発、社会実装プロジェクトを実施。2021年より経済学社会実装チームリーダー。EBPM推進のためのプラットフォーム「EBPMデータベース」管理人。経済学博士(ニューヨーク州立大学アルバニー校)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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