出版社内容情報
Robot Operation System(ROS)の次世代バージョンであるROS2はロボットアプリケーション開発のためのミドルウェアです。ROS2は、ROS1で得られた経験をもとにほぼ再実装されたため、ROS1と直接的には互換性がありません。ROS1は通信内容が暗号化されておらず認証機能もありませんので、セキュリティ面で見ると商用ロボットの開発には不向きでした。ROS2ではセキュリティ、メンテナンス性、ライセンス、商業サポートなどのさまざまな観点から見直され、開発当初から製品への組み込みを目標にして再設計されています。
本書は今後のロボットアプリケーション開発のデファクトスタンダードになるROS2の入門書です。基本操作から、ROS1の資産を活用するための接続方法、パッケージの開発方法までを網羅します。本書のサンプルコードはC++ですが、それ以外のプログラミング言語を用いたクライアントライブラリについても解説します。ROS1ではUbuntuのみで利用できましたが、ROS2からはWindows、macOSで利用できるようになり、さらに利用者が増えると見込まれています。主なOSの開発環境のセットアップについても解説します。これからロボット開発をはじめたいと考える方だけでなく、ROS1ユーザにとっても有用な1冊です。
内容説明
さようなら車輪の再発明、こんにちはROS2。
目次
第1章 ROS1ツアー
第2章 ROS2の開発環境セットアップ
第3章 ROS2の基本機能
第4章 ROS2の応用機能
第5章 ROS2に対応したツール/パッケージ
第6章 Roomba用ROS1ドライバのROS2移行
第7章 Pythonクライアントライブラリrclpy
付録
著者等紹介
近藤豊[コンドウユタカ]
株式会社Preferred Networksエンジニア。仕事の合間にROS Japan Users Group主宰とROSCon JP運営委員をこなす自称ROSエヴァンジェリスト。趣味で始めたROSプログラミングが高じて、仕事でもROSを使ったロボットプログラミングに携わる。2013年、奈良先端科学技術大学院大学博士後期課程を修了、博士(工学)。同年、株式会社カワダロボティクスに入社し、後年は開発部主任として製品化プロジェクトの一部をリード。2018年より現職。1985年生まれ。大阪府大阪市出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。