出版社内容情報
USスチールを2兆円で買収する大胆な決断は、この変革の延長線上にあった!
過去最大の最終赤字4300億円を計上した年から約5年、瞬く間に復活し戦線を拡大する日本製鉄。
その裏には、血のにじむような構造改革とやるべきことを最短距離で実行する企業風土への変容があった。
「動きが重い」と言われてきたかつての姿は、もうそこにはない。
重厚長大産業の中でも、代表格である日本製鉄の「転生」を描いたノンフィクションが誕生。
日本の伝統的な大企業はこんなにも変われる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
95
仕事柄、日本製鉄さんとは長いお付き合いで、企業体質も十分に承知しているだけに、今回の橋本改革がどれほど画期的であるかはよく分っている積りである。国内製鉄所の再編、顧客との価格交渉の厳格化、海外での積極買収などの矢継ぎ早の変革が紹介される。橋本社長の経営者としての卓抜さの賜物ではあるが、これだけの巨大企業で、短期間でこれほど抜本的な改革が、なぜ実現できたかという企業風土に迫ってほしかった。スーパーヒーローが活躍する劇画のように企業活動を描くのは、経済誌記者の常套手段とは言え、薄っぺらい印象が拭えない。2024/04/07
Hira S
7
前例を打ち破り痛みを伴う改革を成し遂げるのは1人の異端児から。そんな印象を受けた。これだけの成果を出せば長期政権にもなりそうだが、4年でバトンタッチできるのは人材の豊富さと企業の歴史の重みからだろう。一方、当時人物が「〇〇大学〇〇学部卒」といった肩書きで語られるような超ドメスティック企業が真のグローバル企業になりうるのかは、10年-20年後に評価されるであろう。もちろん私は応援したい。2024/04/02
Nyaga
6
あの日鉄がここまで収益回復を遂げた理由を知りたくて手に取りました。剛腕橋本社長。一人の経営者で会社はここまで変貌を遂げられる。 「自分の社長としての最重点KPIは、社員の給料をどれだけ上げられたか。」痺れすぎます。 綿密な取材に基づく素晴らしい著作でした。2024/02/25
金北山の麓に生まれ育って
6
【社員なので】まぁそういうことかなぁという感想、愛社精神を持ってるのでまぁ褒めすぎかなとは思うが嬉しい本ではある。としても社外から見たらどうなんだろう…なぜ今まで改革が進まなかったのか?その原因は?不祥事も有ったけど全然記述が無いのは何故?海外展開ばかり海外営業部門ばかり褒めてるけどそれで本当に日本のためになるのか?パワハラ大丈夫?等々突っ込まれるとは思った。出てくる役員も社員も、駄目だった時代の人達も、どちらも優秀だった、要するに橋本社長は確かに偉かったけど社員は元々偉かったんだよなぁと、独り言です。2024/01/28
shun
5
近年の日本製鉄の蘇るストーリーに心躍った。 橋本社長の手腕の素晴らしさ、幹部と中堅社員の層の厚さに関心すること多かった。2024/02/25