出版社内容情報
日本の防衛に大変革の波が押し寄せている。中国が台湾の統一に向けて軍事力を行使する「台湾有事」の現実味が増すなど、日本を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しく複雑化している。一方で、戦場の様相が大きく変わっていることがロシアによるウクライナ侵攻で明らかになった。今や戦場ではタブレットやSNSはもちろん、ドローンや衛星インターネット通信といった民間発の先端技術が不可欠な存在となり、それらを迅速に防衛装備に取り込んでいけるかが、安全保障での優位性を大きく左右する時代になった。しかし、現状、日本の防衛体制は、全くといっていいほど先端技術を駆使した新しい戦い方に対応できていない。政府は2022年12月に安保関連3文書を改定し、「防衛力の抜本的強化」を掲げて新しい戦い方への対応を宣言した。目指すべき究極の防衛体制が、AIやドローンなどを駆使することで、人間の介在を限りなくゼロに近づける「無人防衛」である。本書は安全保障の世界で今起きている変革のトレンド、日本に迫っている最新の脅威、今後の防衛力を大きく左右する「ドローン」「宇宙」「量子」といった先端技術の動向を、一般読者にも分かりやすく解説した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわっち
17
流し読み。本屋さんで軍事関連の雑誌を見たら古い武器関係が中心なので、新しい技術が載ってない驚いてしまった。そこでウクライナで新しい武器がどうなっているかを知りたくて手に取った。技術革新の凄さを感じた。また、国もそれに対応しているのがよくわかった。この技術を使って民生化は進むことを望みます。また、ウクライナの戦争によって技術革新が起こっているようにも思いました。そこにはコストの安い武器の影響が高いと感じました。2024/12/21
蛮族
1
レアアースをどのように調達するのかという観点が必要2025/06/21
ゼロ投資大学
1
2022年ロシアによるウクライナ侵攻は世界中に衝撃を与えた。戦争前にはロシアからサイバー攻撃が頻繁に行われ、戦場には大量のドローンが投入されるようになった。陸海空の戦力だけでなく、今後の戦争を大きく左右する「サイバー」「ドローン」「宇宙」「量子」の分野で研究開発をすることが重要になってくる。大事なのは眼前の脅威から目をそらさずに知ることである。2024/01/07
Junc
0
本の内容は、技術の紹介で総花的でカタログのようです。 中には、本当に実現可能性があるのかないのかわからない物もあります。基本的に、どれか一つで十分なことはなく、防衛装備と国民意識のレベルの底上げが必要なようです。今の多くの日本人には、司馬遼太郎がいう明治の日本人が持っていたリアリズムが必要なようです。武器を捨てれば幸せになれるというような思想には全く同意できませんが、今の日本人は全員が実戦の経験がないので、無人防衛と言えども、日本と他国の状況を把握できなれば限りがなくなってしまいそうです。 2024/11/22