出版社内容情報
発達障害について、知っておきたかったこと、知りたいこと、これから知っておいたほうがよさそうなこと。生きづらさを軽くするため、知りたいことすべて ―― ありそうでなかった「発達障害の教科書」。発達障害の子を育てる編集者・ライターが、各界第一人者の医師、研究者など13人に、あらゆる疑問をぶつけてとことん聞いた。入門書にして決定版!
◎ 発達障害とは「脳の個性」
◎ 発達障害に必要なのは「治療」ではなく「対応」
◎ ADHDの薬には「劇的な作用」がある
◎ 本当に怖いのは「二次障害」
◎ 発達障害の診断が「自尊感情」を守る
◎ 「IQが高い発達障害の子」は見逃されやすい
◎ 「いじめられやすい子」が主役になれる特別支援学校
◎ 仕事選びで大事なのは「絶対に向かない仕事」を知ること
◎ 発達障害で障害者手帳をとることに損はない ……など。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さおり
34
著者は、編集者・ライター。小学生の息子さんが学習障害の診断を受け、発達障害について勉強するなかで、自身が知っておきたかったこと・知りたいこと・これから知っておいたほうがよさそうなことを網羅した本をつくった。その大部分が、専門家や当事者のインタビューからなっています。新しい発見があり、改めて考えさせられることがあり、読んでみたい本も増えた(各章の最後に、お薦め書籍コーナーがありました)。専門家たちの間でも様々な見解があり、それだけ、今が過渡期なのだと思う。おもしろかったけど、厚くて重くてちょっと疲れました。2025/01/12
はるき
18
当事者、医師、教師、家族、研究者。様々な視点で語られる発達障害。社会が均質化、管理化したために枠からはみ出る人が増えたにはシミジミ考えさせられました。人はそれぞれ違う生き物だから、違うニーズがあるのは当然。忘れないようにしなければ。2024/03/21
タカナとダイアローグ
18
発達障害(読み書き)のお子さんを持つライターということで、真摯に見取り図を提供したいという気持ちと、専門家の視点・自分が思ったこと考えたことを行き来する構成により、多面的に・両論併記的(分かっていないことも多いゆえ)になっており、優れた意図を感じた。まず手に取る一冊としても、断片的に取り入れた情報のまとめとしてもおすすめ。中邑さん、横道さん、松本さんの著書を読んでみたくなった。障害があるのは社会の側であるというメッセージが根底にあり、息子のため、自分のため、社会のために何かできることがあると改めて思った。2024/01/08
Francis
15
学習障害の子を持つ著者による発達障害の専門家にインタビューした記事を中心にまとめられた本。分厚い本だが、発達障害の事が良く分かる。「発達障害」は「治す」べきものではなく、「特性」であるとのこと。そうだと思う。私も発達障害なのかなと思っているのだが、発達障害と診断された人が診断されてむしろ「ほっとした」と岩波明さんが語っていることに私もほっとした。2025/03/29
ゆーざん
14
発達障害に関する万能性を感じるタイトルから手に取った本でしたが、親目線の子供の発達障害を扱う本です。 タイトルと目次から、大人の発達障害についてに知見を得られるものと、誤った期待をしてしまいました。2024/04/08