出版社内容情報
ACPで患者の価値観や選好を汲み上げても、経済・法的な理由から実現できない――。こんな悩みに、豊富な事例をベースに答えます。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の考え方と、その実践技術を紹介した「ACP入門 人生会議の始め方ガイド」の姉妹本です。本書は、ACPの実践の中で直面しやすい経済的な課題と、その課題への対応に役立つ制度について分かりやすく解説した上で、法律専門職との協働の進め方を紹介します。「人生の最終段階における患者・利用者にとって医療選択は、たくさんある気がかりのほんの一部でしかありません。加えて、患者・利用者の経済状況を無視してはACPは実践できません」。ACPに取り組み始めた現場スタッフが肌で感じている不都合な真実に真向から挑み、その解決策を提案します。
内容説明
ACPの実践で直面しやすいお金の話をタブー視せず、支援するための必読書。
目次
総論(ACPって何ですか?ALPって何ですか?;エンディングノートからピース、ACP/ALPを考える ほか)
現場で何が起きているか編(病院のリアルACPどころじゃない;制度のリアルALPは契約ありき)
制度編(「死後」に使う‐遺言‐その1 遺言は認知症の配偶者を護るALPの手段;「死後」に使う‐遺言‐その2 遺言があれば愛犬も護れる ほか)
番外編(法律職によるコミュニケーションの実際‐任意後見制度‐その2 3人の子ども誰にも頼りたくない80歳男性の真意)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coldsurgeon
7
人を含む生物には必ず死が訪れるが、人だけお金をかけずに死ねない。死に至るまでの過程において、死後の様々な処理においても、費用は掛かる。アドバンスケアプランニング(ACP)は、死に至る過程を考えるのだけれど、ケースバイケースで、法的手続きやら行政的なことやらで、金銭負担は生じる。ましてや死後の死亡届の提出、葬儀、遺産相続、遺品の処分など、だれにも迷惑をかけずに死ぬことなど不可能だ。後何年生きたいかを考え、ACPを相談して計画だてなくてはいけない。その際、経済的な問題は避けては通れないということ。2023/05/30
kaz
2
相続等に関する事項は、初歩的な内容。成年後見制度の課題等はまだ甘いような気がするが、著者の1人が司法書士ではやむを得ないか。代弁者をどう位置付けていくか、実はけっこう重要な問題であるような気がする。図書館の内容紹介は『「住み慣れた自宅で最期を」は賃貸アパートの大家に迷惑? 「自分の死後、愛犬のことが心配」にどう応える? ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の実践で直面しやすいお金がらみの課題への対応法を紹介する』。2022/11/22
skr-shower
1
他地区図書館本。まさにプランBの必要性。後見人制度は使おうと思ったら案外使い勝手が悪い制度でした。もう少し突っ込んだ説明が読みたい。2022/12/08
かんな
0
金銭「感覚」じゃだめだ。具体的な想定と正確な金額で用意しなきゃ。2025/04/24
teafool
0
医療・介護の現場で実際にあるあるな事例を交えての解説だったので、比較的実用的に感じた。 ただ、やはり制度の利用にはお金が必要で、えてして制度の利用が必要な人ほど、そのお金を貯めていないという現実。 若干、任意後見のプッシュが強くて法定後見を下げる感じがあったのは読んでて気になったものの、ACPの観点からは任意後見の方がということで割り引いて読んだ。2024/03/15
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