海底の覇権争奪―知られざる海底ケーブルの地政学

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海底の覇権争奪―知られざる海底ケーブルの地政学

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784296124152
  • NDC分類 547.23
  • Cコード C0031

出版社内容情報

●狙われる情報支配のアキレス腱
19世紀半ば以降の電信と大英帝国、20世紀半ば以降のインターネットと米国――。それぞれの時代の国際政治の覇権国は、電気通信ネットワークの発達に深く関与してきた。その重要インフラストラクチャとして200年近くにわたって君臨しているのが、海底ケーブル。その切断はたびたびニュースとなっている。本書は、地政学の観点から海底ケーブルの現代における意義を解明。さまざまな情報の断片を掛け合わせることで知られざる実態に迫る。

内容説明

狙われる情報支配のアキレス腱。19世紀半ば以降の電信と大英帝国、20世紀半ば以降のインターネットと米国―。国際政治の覇権国は電気通信ネットワークの発達に深く関与してきた。その最重要インフラである海底ケーブルの軌跡と役割を、地政学の観点から解明する。国際政治の見えざる主役の実態。

目次

1 電信の大英帝国からインターネットの米国へ
2 大日本帝国と海底ケーブル
3 太平洋横断海底ケーブルのドラマ
4 接続の力学 太平洋島嶼国におけるデジタル・デバイド
5 攻防 海底ケーブルの地政学
6 サイバーグレートゲーム 海底ケーブルの地経学
終章 高まり続ける重要度

著者等紹介

土屋大洋[ツチヤモトヒロ]
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授。1999年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。2011年4月より現職。2021年8月より慶應義塾常任理事を兼任。2019年4月より日本経済新聞客員論説委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

122
英国がドイツの海底ケーブルを切断したことが第一次大戦の帰趨を決したらしい。今では日本の国際通信の99%を担っているほど重要な「海底ケーブル」について、基本的なことがよく分かった:人工衛星の普及で不要になるはずだったのに、光ファイバーの発明で一気に状況が変わった歴史。海底ケーブルは民間事業者が所有。政府の関与は陸揚げ許可の審査くらい。一帯一路を含む中国の戦略の怖ろしさなど…。正に、海底ケーブルが地政学上の鍵なんだ。いい内容の本だが、それにしても本書は読みにくい。著者というより、これは編集者の責任だと思う。2025/06/12

とも

17
海底ケーブル敷設の歴史から各国の思惑までを取り上げた本。ハワイを巡る攻防があったことなど興味深い話が多い。2025/05/25

ゼロ投資大学

3
海底ケーブルが世界で初めて敷設されてから200年前後の時間が経過した。その間、二度の世界大戦が起き、人工衛星が打ち上げられているが、海底ケーブルは我々の生活にますます欠かせない存在として重要性を増している。人工衛星で様々な場所に通信網が展開されることになったが、1980年頃に光ファイバーの海底ケーブルが敷設されたことで通信環境は大きく変わった。大容量かつ低コストで通信が行うことが可能になり、その後のインターネットでの爆発的な通信量の増加に大きく貢献した。2025/06/13

Go Extreme

2
海底ケーブルの地政学 現代社会の神経網 デジタル・デバイド問題 電信の大英帝国 インターネットの米国 人工衛星による断絶 光海底ケーブルの登場 海底ケーブルのガバナンス 大日本帝国と海底ケーブル網 長崎・日本初の国際ケーブル 石垣島・日露開戦の布石 戦争と海底ケーブル切断 太平洋横断ケーブルのドラマ ハワイの戦略的重要性 太平洋島嶼国の接続格差 パラオ海底ケーブル接続の力学 中国への牽制と海底ケーブル アイヴィーベル作戦と情報傍受 スノーデンNSA傍受暴露 標的としての海底ケーブル 中国の海底ケーブル戦略2025/05/24

水煮丸

1
世界をつなぐ重要なインフラである海底ケーブルの歴史と現状を地政学の見方を交えて解説される。かつては政府主導で敷設された海底ケーブルだが、現在は民間によるものが多くなり、表に情報が出てこなくなっているそう。ただ、日本は島国で海底ケーブルへの依存度が高く、有事の際には切断される恐れもあるという。普段意識したことがなかった海底ケーブルの重要性を教えてくれる興味深い内容だったが、海底ケーブルについてのバラバラの原稿をとりあえずくっつけて1冊の本にしたかのような本だった。2025/06/22

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