出版社内容情報
「報連相」は忖度文化を生み、社員の自立を阻害する――個々を活性化させ強いチームを作る組織マネジメントの実践哲学と手法を解説。
【目次】
序 章 意思決定の不全をもたらす「報連相」への依存
1 なぜ「報連相」をしなかった?
2 危機的状況への対処の好例としての「JAL機衝突事故」
3 大川小学校の悲劇
4 「失われた30年」という静かな大惨事
第1章 日本的意思決定システムの限界
1 作法としての報連相
2 報連相問題の本質
3 報連相依存が企業にもたらす4つの弊害
4 日本的「あいまいさ」と決別する経営改革が求められている
5 4つの経営改革
第2章 サバンナ原則――ヒトの心と行動
1 環境と本能のミスマッチ
2 心の理論
3 共感性
4 内集団と外集団
5 内集団と自己アイデンティティ
6 トヨタグループの不正問題
7 人間の行動をコントロールする「行為主体性」
8 自己の生存領域、生きる空間である「ニッチ構築」
第3章 ヒトの本能に合致した組織づくり
1 生存のための集団
2 コミュニケーションを設計する
3 チームを成立させる
第4章 情動に働きかけるマネジメント
1 あらためて、情動とは何か
2 人間本来の活力が発揮される組織
3 社員を「トータルな人間」として受け入れている事例
4 社員の役割を明確にする
5 雰囲気のマネジメント
6 カジュアルさを求める
第5章 意思決定する心を持つ
1 リーダーシップが共通認識をつくる
2 意思決定能力を鍛える
3 意思決定と人材の成長―物語コーポレーションの事例
4 議論が生まれる企業風土づくり
5 成長を阻む“ゼロリスク志向”
6 部分最適から全体最適へ
第6章 標準化による後戻りしない経営
1 教科書のない学校は成り立つか
2 組織拡大の限界とダンバー数
3 文化の伝達と進化
4 文化駆動型の企業の発展
5 標準化は企業の教科書づくり
6 「標準」の管理・運用をどのように行うか
7 組織づくりの考え方
8 学習のメカニズム
第7章 生命体としての企業
1 情動に支配される集団と個人の関係
2 獣医のような目線で会社をみる
3 時間を味方につける
4 津波てんでんこ
内容説明
トラブルや不祥事があった際に、「報連相を徹底する」というのが、一番手軽な再発防止策となる。しかしそれは、「以後気をつけます」と言うのとあまり変わらない話なのだ。企業という人間集団では役割の明確化を含む業務の標準化が行われていないと、とりやすい行動をとる、意思決定が行えずフリーズする、迷走を始め、間違った方向に進んでしまうなど、深刻な事態を招くおそれがある。そこに報連相依存が加わると、意思決定不全がさらに増幅し、危機的な状況が現実のものとなるのである。
目次
序章 意思決定の不全をもたらす「報連相」への依存
第1章 日本的意思決定システムの限界
第2章 サバンナ原則―ヒトの心と行動
第3章 ヒトの本能に合致した組織づくり
第4章 情動に働きかけるマネジメント
第5章 意思決定する心を持つ
第6章 標準化による後戻りしない経営
第7章 生命体としての企業
著者等紹介
西川幸孝[ニシカワユキタカ]
(株)ビジネスリンク代表取締役。経営人事コンサルタント。日本行動分析学会会員。早稲田大学政治経済学部卒。商工会議所勤務の後、2000年、経営コンサルタントとして独立。05年(株)ビジネスリンク設立。09年~18年中京大学大学院ビジネス・イノベーション研究科客員教授。複数企業の社外取締役も務める。「人」の観点から経営を見直し、「経営」視点から人事を考えるコンサルティングに実績多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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