出版社内容情報
金融、不動産、テクノロジー、米中覇権の行方──。新世代の経済学者が、
激変する中国の光と影を、最新データと経済学のロジックで鮮やかに描き出す
「中国と西洋の2つの視点を持つ卓越した思想家による必読書」
──トニー・ブレア(元英国首相)
「大胆かつ的確な視座で中国経済の行方を見通している」
──ローレンス・サマーズ(元米国財務長官)
「中国に関する近年の最重要書」
──ケネス・ロゴフ(ハーバード大学経済学教授)
「テクノロジーをけん引する現代中国の謎を解き明かす貴重な書」
──カイフ―・リー(創新工場CEO)
毛沢東時代の混乱と停滞から、起業家精神あふれるグローバル経済の主役へと変貌を遂げた超大国・中国。その成長はいかにして実現しえたのか。今後の課題はどこにあるのか。米中覇権の行方はいかに──。
金融、不動産、テクノロジー、中国独自の企業モデル、市長経済、一人っ子政策の余波から、新世代の消費傾向まで。東西双方の視点を持つ気鋭の経済学者が、急成長の裏に隠されたさまざまなひずみや課題を浮き彫りにしつつ、中国経済のいまを、最新のデータと経済学のロジックで鮮やかに描き出す。
中国に生まれ育った著者独自の内在的視点を交えつつ、一般読者にも親しみやすいスタイルで書かれた本書は、気鋭の経済学者が中国経済のありのままの姿を世界の人たちに伝えたいという意図で書かれたものである。米中の対立が激しさを増すいま、この国と付き合っていくすべての人々に有益な視点を示す話題の書。
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「中国をより広く理解するためには、中国のシステムと経済を理解することが欠かせない。中国の成功を願う人たちは、この国の経済がいかに機能しているかを正しく理解しておく必要がある。そうすれば、それによって生まれるチャンスをもっと上手に活用できるからだ。
一方、中国に不信感を抱く人たちも、もっと的確な批判ができるし、国家の行為と国民の行為とを区別し、マクロのイメージとミクロの現実を分けて考えることができるだろう。
中国と西側諸国とのあいだには意見の対立する分野も多いし、価値観や視点、政治的手法に隔たりがあるため、眼前の出来事や政治の展開によって、経済に関する判断が曇ることがあまりに多い。本書では、こうしたことに極力影響されずに、経済の問題と、それが依拠する政治的・文化的構造について論じていくつもりだ。」(本文より)
内容説明
毛沢東時代の混乱と停滞から、起業家精神あふれるグローバル経済の主役へと変貌を遂げた超大国・中国。その成長はいかにして実現しえたのか。今後の課題はどこにあるのか。急速な成長の背後に隠された現状や矛盾を示し、中国経済のいまを鮮やかに描き出した話題の書。昨今の中国経済衰退論のカウンターとなる1冊。
目次
第1章 中国という謎
第2章 中国経済の奇跡
第3章 中国の消費者と新世代
第4章 中国独自の企業モデル―国有企業と民間企業
第5章 国家と市長経済
第6章 中国の金融システム
第7章 テクノロジーをめぐる競争
第8章 世界経済における中国の役割
第9章 世界の金融市場で
第10章 新たなパラダイムに向けて
著者等紹介
ジンクーユー[ジンクーユー]
金刻羽。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学准教授。1982年北京市生まれ。14歳で渡米し、ニューヨークの高校を卒業後、ハーバード大学にてPh.D.(経済学)取得。イエール大学、UCLAなどで教鞭をとったのち、現職。専門は国際マクロ経済学、国際貿易論、中国経済
梶谷懐[カジタニカイ]
神戸大学大学院経済学研究科教授。2001年に神戸大学大学院経済学研究科より博士号を取得(経済学)。神戸学院大学経済学部准教授などを経て、2014年より現職。著書に『現代中国の財政金融システム』(名古屋大学出版会、大平正芳記念賞)ほか多数
西川美樹[ニシカワミキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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