出版社内容情報
【改革に必要なエビデンスを網羅。生きる力を身につける教育とは何かを徹底解明】
ゆとり教育・少数科目入試がもたらしたもの、文科系大学生・理科系大学生の学力、日本人の特許申請数と学習指導要領の関係、科目の得意・不得意が収入に及ぼす影響、親の学歴の子どもへの影響、子どもが成功する子育ての型、言葉がけの秘訣――。教育の迷走に危機感を抱き、40年以上にわたって行ってきた様々な因果関係の調査・分析をもとに日本人の教育と学力の関係、幸福感、しつけの効果などを解明する画期的な調査・研究の集大成。
目次
少数科目入試の罪と罰
第1部 学力低下の実態(劣化する日本の大学生の数学力;より深刻な理系の学力低下;「ゆとり教育」が弱体化させた研究開発力)
第2部 学校教育は予想以上に人生を左右する(数学ができる人の所得は高い―得意科目と年収比較;格差を拡大させた教育政策;理系は文系より高級とり;物理好きは仕事ができる?;入試制度の多様化は優秀な労働者を生み出せなかった)
第3部 幸福度を高める家庭教育とは(社会的成功をもたらす4つの躾;子育てのスタイルは所得形成、幸福感、学歴にここまで影響する;子供を伸ばす褒め方、叱り方;自己決定する人は幸福度が高い)
第4部 思考と行動のメカニズムを解明する(何が人を動かすのか―行動変容と向社会的意思決定;思考タイプの違いは仕事・学習の能力形成に影響する)
教育での実践
著者等紹介
西村和雄[ニシムラカズオ]
神戸大学計算社会科学研究センター特命教授。日本、カナダ、アメリカの大学で教え、2010年京都大学名誉教授。2013年より現職。複雑系経済学の世界的第一人者として、景気循環や経済変動の研究で先駆的な業績をあげ、パリ大学等で客員教授、サンタフェ研究所特任教授を務めるなど、国際的に知られる。日本経済学会元会長、エックス・マルセーユ第2大学名誉博士、神戸大学高等学術研究院特別栄誉教授。瑞宝重光章受章、日本学士院会員。『マクロ経済動学』(共著)は日経・経済図書文化賞を受賞。同時に、ゆとり教育の問題点を指摘し、学校教育、家庭教育に関する調査研究を行う。大阪市教育委員会顧問を務める
八木匡[ヤギタダシ]
同志社大学経済学部教授。京都大学経済研究所助手、名古屋大学助教授、同志社大学助教授を経て現職。公共経済学、スポーツ経済学、文化経済学、教育経済学を専門とし、理論を基礎とした実証モデルの構築と、データで裏づけされたエビデンスにもとづいた政策提言を中心とする。最近の研究テーマは、クリエイティブツーリズム、幸福感分析、良心学研究。2002~08年日本経済学会理事、2018~20年文化経済学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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