出版社内容情報
市場とは、労働とは、豊かさとは――。経済と社会のしくみ、本質を、わかりやすい例と平易な言葉で解き明かした政治経済学の金字塔。たとえば日本経済新聞を読むように、日常の言葉に移し替えた画期的訳業で甦る不朽の名著。難渋な翻訳調の文章を前に諦めていた方も、今こそ人文・社会科学の代表的古典である『国富論』を手に取るチャンス。
中巻は、「第三編 国による豊かさへの道筋の違い」と「第四編 経済政策の考え方」を収録。ローマ帝国崩壊後のヨーロッパ経済史を振り返り、イギリスほかで採られていた重商主義、輸入抑制や輸出奨励のための諸政策を批判。植民地政策の誤りを指摘している。第四編では、市場の独占による弊害を取り上げ、「見えざる手」が効率的に社会の利益を高めることに言及する。
内容説明
ローマ帝国が崩壊して以来、ヨーロッパでは都市の産業である商工業を、農村の産業である農業より優遇する政策がとられてきた。どのような状況を背景にこの政策が生まれ確立したとみられるのかを、本書第三編で説明していく。第四編では、経済政策に関する理論を、さらにはこれら理論がさまざまな時代にさまざまな国に与えた影響を、できるかぎり十分に明確に説明するようにつとめる。(「序論と本書の構成」より抄出)。
目次
第3編 国による豊かさへの道筋の違い(豊かさへの自然な道筋;ローマ帝国の崩壊後に生まれたヨーロッパの旧秩序と農業への障害;ローマ帝国崩壊後の都市の発生と発展;農村の発展に対する都市の商業の寄与)
第4編 経済政策の考え方(商業中心の考え方、重商主義の原理;国内で生産できる商品の輸入規制;貿易収支が自国に不利とされる国からの輸入に対するほぼ全面的な規制;戻し税;輸出奨励金;通商条約;植民地;重商主義の帰結;重農主義―土地生産物が国の収入と富の唯一の源泉または主要な源泉だとする経済政策の考え方)
著者等紹介
スミス,アダム[スミス,アダム] [Smith,Adam]
1723~1790年。英スコットランドの社会哲学者、政治経済学者
山岡洋一[ヤマオカヨウイチ]
翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る。2011年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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