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出版社内容情報
○本書は「マーケティングZEN」というマーケティングの新たな枠組みを提示するものである。世界のリーダーが集う「ダボス会議」で「グレートリセット」が提言され、資本主義の限界が指摘される中で、複雑化、高度化したマーケティング手法は壁にぶつかっている。
〇世界の企業は「顧客体験向上」の名の下に顧客の行動履歴をデータ化し、囲い混みを図ろうとしているが、言い換えれば、これは顧客の関心や不安感をあおり続けるマーケティングであり、顧客本位とはいえない。消費者にとっても企業にとっても精神的なストレスは高まるばかりである。
○一方で、ウェブ上の利用者履歴を追跡する「サード・パーティー・クッキー」が規制され、ターゲティング広告の見直しが始まっている。また、ユーザーインターフェース(UI)のデザインで顧客の行動を操る「ダークパターン」にも批判が集まる。企業にはマーケティング戦略の再構築が求められている。
○こうした環境下で力を発揮するのが、マーケティングや経営における「禅的アプローチ」である。「マーケティングZEN」とは、これまでのビジネスのあり方を見直し、無駄を削ぎ落とし、持続可能な環境・関係を意識した、見返りを求めない利他的なマーケティング手法である。
〇自社と他者との境界線を消していくことで、本来の顧客主義に戻り、企業活動に循環と持続性をもたらす。すなわち、これはSDGsの実践とも重なる。本書は、マーケティングZENの概要やいま求められている理由、事例について、マインドフルネスとマーケティングの専門家2人が解説する。
「本書 はじめに」より
本書を最後まで読み終えた時、読者はやるべきことが明確になっているだろう。複雑化する社会にあって、あらゆるものを手放し、シンプルに仕事を進められるマーケティングZENの考えは、現代人をストレスから解き放つ。パーパスを大切にする姿勢は、幸福度を高める。自他非分離の精神は、企業にESG(環境・社会・ガバナンス)の視点をもたらす。 Z世代を含め、企業がターゲットとする顧客層と、深くつながるためのヒントが得られる。
内容説明
禅の教えに学ぶ、日本発のマーケティング書。内面の声を聞こう。事業をシンプルにし、個と全体を調和させよう。そうすれば、自分のつとめが見えてくる。
目次
第1章 マーケティングZENとは何か
第2章 今、マーケティングZENが必要な理由
第3章 己を見つめよう―ブランドの立ち位置を明確にする
第4章 手放してビジネスをスリムにしよう
第5章 ビジネスの適切なサイズを探そう
第6章 マーケティング施策を絞ろう
第7章 顧客との関係性を整えよう
第8章 調和しよう
第9章 自分の時間軸を見つけよう
付記 「マーケティングZEN式」心身を整える方法
著者等紹介
宍戸幹央[シシドミキオ]
鎌倉マインドフルネス・ラボ株式会社代表取締役。一般社団法人ZEN2.0共同代表理事。学生時代より仏教などの人間の意識に関する古来からの叡智と量子力学などのサイエンスとの融合に興味を持ち、個人的探求を続ける。東京大学工学部物理工学科卒。同大学院修了後、日本IBMを経てアルーの創業期に参画。講師部門の立ち上げ責任者として企業の人材育成に幅広く関わる。その後、鎌倉マインドフルネス・ラボを創業し、禅の精神やマインドフルネスを企業経営、組織開発、人材育成に活かす企業研修を展開。禅とマインドフルネスの国司フォーラム「Zen2.0」共同代表として立ち上げ、毎年鎌倉の建長寺にて開催
田中森士[タナカシンジ]
コンテンツマーケティングコンサルタント。株式会社クマベイス代表取締役CEO。ライター。熊本市生まれ。熊本大学大学院で消費者行動を研究した後、熊本県立水俣高校の常勤講師(地理・歴史)、産経新聞の記者を経て、2015年にコンテンツマーケティングのエージェンシー・クマベイスを創業した。海外のマーケティング系カンファレンスに通うとともに、世界中のマーケティング成功事例を観察。各地で得た知見をセミナーやワークショップ、講演活動、執筆活動を通し日本に伝え続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。