出版社内容情報
【内容紹介】
◆金利、為替、企業業績からマーケットの話題まで2023年の投資環境を取材とデータ分析で見通す。
◆2022年は株価が全般に低迷するなかで、円安効果などで業績のよい企業も多い。それら投資指標をどのように見るか、真贋や問題点を探っていく。
◆著者は、証券市場を40年近く取材してきた元・日本経済新聞編集委員。
内容説明
物価高や円安の株価への影響、真価が問われる東証プライム市場やガバナンス強化の動き、NISAが誘う長期・分散・積み立て投資の現実、「投資の神様」バフェットの買い出動の結果―株式市場の世界をベテラン証券記者が、取材とデータ分析をもとに独自の切り口で解説。
目次
第1章 株式投資の現在地
第2章 急変する市場構造
第3章 始まった投資教育
第4章 資産形成、正しい理解を
第5章 株高論者が見落としていること
第6章 日本復活、道は険しい
著者等紹介
前田昌孝[マエダマサタカ]
マーケットエッセンシャル主筆。1957年生まれ。79年東京大学教養学部卒業、日本経済新聞社入社。産業部、神戸支社を経て84年証券部。91~94年ワシントン支局。証券部編集委員、ヴェリタス編集部編集委員、日本経済研究センター主任研究員、日本経済新聞社編集委員などを経て2022年2月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおたん
14
近年の経済の状況や数字などが分かる一冊。投資をしている方は、読んでおいて損はないと思います。時事ネタでありつつ、過去を振り返り、思い出す事例などもある。投資をする上で、数字の把握は、あって損はないと思います。◆昔ほど円安のメリットを受けなくなった◆米国→2023.1月より自社株買いをするとその金額の1%相当を納税◆自社株買い→原資を借り入れる場合は金利負担がある◆日本は利上げが難しい→長期国債の含み損拡大2023/09/30
ライアン
7
グラフがふんだんに使われており情報量が多く面白い。だが、この数値でなんでその結論やねんという突っ込みどころも多い、帯の一文含め。「著名なエコニミストが本などに記載した情報のなかにも客観的で理論的であることを装っているが実は違うのでないかと感じるものが少なくない」と書いてあるが、本書もそうだわな(笑)。情報をどう咀嚼するかというのは大事だね2023/01/09
gokuri
4
22年の相場をめぐる状況は、やや異例づくしだったような気かする。そうした中、前田氏の記載は、株式投資を中心として、現在の投資環境を的確に表しているように感じた。 図表の多くは、説得力のある根拠を示していると思うし、今後の投資の参考になる点が多い。市場のプレイヤーの変化については、実感することもあるし、後段の日本における投資教育と国民の投資動向など、興味深い内容だった。 2023/02/19
夏至
3
今更読む本ではあるけど、当時よりちょっと先に進んだ現状を踏まえながら読む。筆者は仕事柄投資業界の事情に詳しいが、投資には全然興味がないというのが客観的で腑に落ちやすい。やっとNISAを始めたので、こういう類の本はいろいろ読んでみたい。長期投資だろうと元本割れの可能性はあるという強調。まぁでも売る時期は自分で決められるし、余裕資金でやる分には宝くじよりマシとのこと。2024/11/21
トダ―・オートマタ
1
2022年ごろの株式市場を振り返って、2023年ごろを予測している 本書が書かれてから1年くらいたって読むと 予測より日本株は堅調であるが、円安傾向はいまだ続いている。 これから新NISAが始まるからか「長期投資でも元本割れをする可能性がある」 と念入りに書いている印象。 日本人が投資に消極的なのは、証券会社に変な投資商品を勧められたり プロによって一般の投資家が餌食になるというイメージが強いことには同意する。2023/12/11