企業変革のジレンマ―「構造的無能化」はなぜ起きるのか

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企業変革のジレンマ―「構造的無能化」はなぜ起きるのか

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  • サイズ 46判/ページ数 292p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784296115921
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0034

出版社内容情報

イノベーションが生まれない、事業変革ができない、利益率が低下し続けている──。
事業最適化がもたらす組織の断片化により、必要な変化が滞るという
企業変革のジレンマを、私たちはどうすれば克服できるだろうか。

デビュー作『他者と働く』で異例の大反響を呼んだ注目の経営学者が、
〈構造的無能化〉という独自のキーワードをもとに、
今、多くの企業が直面する複雑な問題のメカニズムを丁寧に解き明かし、
状況打開への道筋を示す、まったく新しい企業変革論。

 新規事業開発をはじめ、企業変革の取り組みには様々なジレンマが付きまとう。
 なぜなら、私たちは長期的な問題への対処や地道な取り組みの大切さを薄々わかりながらも、日々の成果を求められるなかで、四半期ごとの予算達成や、次々と降りかかる短期的な問題への対処などを、どうしても優先せざるをえないからだ。

 さらに、企業の持続的発展のために取り組むべき複雑な問題の全体像は一概にはつかめないため、あるいは自分たちが問題を把握できていないこと自体がわからないために、大切な問題は後回しにされやすい。

 本書では、今、多くの企業が直面する、「必要な変化が生まれない」という問題のメカニズムを、国内外の様々な企業事例や、経営学をはじめとする幅広い学術的知見をもとに、丁寧に掘り下げていく。

 具体的には、組織で働く一人ひとりが自ら戦略を考え、変化を生み出せるようになるために必要なことを、4つの実践のプロセスと、「多義性」「複雑性」「自発性」という3つの論点にもとづいて解き明かしていく。その際に参考にするのは、「ナラティヴ・アプローチ」や「ポジティブ・デビアンス」、「センスメイキング」をはじめとする独自性の高い理論であり、そこで示されるのは「組織をケアする」という新しい考え方だ。

 経営層、ミドル層、メンバー層によらず、組織に集う一人ひとりが自ら考え、実行する力を回復し、その企業をよりよいものにしていけるという実感を持てるようになるには、どうすればいいだろうか。本書はその難問に、正面から取り組もうとするものである。

内容説明

イノベーションが生まれない、事業変革ができない、利益率が低下し続けている―。事業最適化がもたらす組織の断片化により必要な変化や自発性が滞るという企業変革のジレンマを、私たちはどうすれば克服できるだろうか。今、多くの企業が直面する複雑な問題のメカニズムを様々な企業事例や経営学をはじめとする幅広い学術的知見をもとに丁寧に解き明かし、状況打開への道筋を示す。

目次

序章 企業変革のジレンマにどう挑むか
第1章 あなたの会社で今、起きていること
第2章 企業変革に必要な4つのプロセス
第3章 構造的無能化はなぜ起きるのか―組織の機能不全のメカニズムを読み解く
第4章 企業変革に必要な3つの論点
第5章 「わからない」壁を乗り越える―組織の「多義性」を理解する
第6章 「進まない」壁を乗り越える―組織の「複雑性」に挑む
第7章 「変わらない」壁を乗り越える―組織の「自発性」を育む
第8章 企業変革を推進し、支援する

著者等紹介

宇田川元一[ウダガワモトカズ]
経営学者。埼玉大学経済経営系大学院准教授。1977年、東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。明治大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得。早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、長崎大学経済学部講師・准教授、西南学院大学商学部准教授を経て、2016年より埼玉大学大学院人文社会科学研究科(通称:経済経営系大学院)准教授。専門は、経営戦略論、組織論。対話を基盤とした企業変革について研究を行っている。また、大手企業やスタートアップ企業における企業変革やイノベーションの推進に関するアドバイザーとして、その変革を支援している。2007年度経営学史学会賞(論文部門奨励賞)。日本の人事部「HRアワード2020」書籍部門最優秀賞受賞(『他者と働く』)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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エジー@中小企業診断士

20
日本企業の「緩やかな衰退」を慢性疾患に例えて組織劣化の問題を「構造的無能化」と呼ぶ。企業変革のジレンマ=変革の必要性と短期的な目標達成。問題解決が表層化し問題の背後にある複雑な問題(問題の二重性)を紐解けない。企業変革プロセス①全社戦略を考えられるようになる②全社戦略へのコンセンサス形成③部門内での変革の推進④全社戦略・変革施策のアップデート。企業の環境適応→断片化⇔表層化⇔不全化。ワイク「適応が適応可能性を排除する」企業変革に必要な3つの論点=多義性・複雑性・自発性。変革支援機能には「ケア」思想が必要。2025/01/09

タカナとダイアローグ

16
あとがきで泣いた。失われた〇〇年(どのスコープでみるかで変わる)を取り戻すことも巻き返すこともできないとして。サッカーで例えると現状0-5で負けているような状態で、我々ができることは1点とりかえすか、「次のゲーム」にとって有効な策をチャレンジすること。 次の世代のために逆転しないと、って漠然と考えていたけど、次のゲームに士気が高い状態で臨めるようにすることが40半ば世代の役割かもしれない。 ドラッカー政治思想、位置・役割を個人に与えるため、企業の正統性を問う内容と受け取った。トップ経営層目線おおめ2024/11/08

はとむぎ

16
構造的無能化。他者の目線に立てず、そのせいで対話できなくなり、全体を考えることができなくなることで、全体として無能になってしまうと。 だからこそ、ジョブローテーションって大事。 人は自分の価値観で人を理解しようとしがちだか 、なぜそう思うのか(価値観)も含めて、他者を理解しようとした上で行動しないと、改革はできない。2024/10/27

ほし

13
企業変革が進まない現象を構造的なものとして捉え、それを脱する方法を考察する一冊。企業は効率化による環境適応をするなかで、断片化、不全化、表層化という副産物が生まれ、それらにより「わからない」「進まない」「変わらない」という問題が生じるとしています。それらを解消するためには表層的な問題への対処をするのではなく、対話などを通じて背後の複雑な問題を紐解く地道な取り組みが必要だとしています。「経営のファシリテーション」「組織をケアする」という視点の提案は新鮮ながら腑に落ちるところがあり、勉強になりました。2024/07/07

しゅー

10
★★通常は「科学」的に論理の世界で語られる戦略策定過程を、人間の認知や感情の面から迫った書物だ。医療のアナロジーが多いのがユニークである。「企業変革」をうたいながらも経営危機における変革ではなく、慢性疾患からの回復をテーマにしているのも独特だ。ものごとを効率よく進めるための分業・ルーチン化が「断片化」につながり、「不全化」や「表層化」を引き起こす。変革の3つの論点は「多義性(わからない)」・「複雑性(進まない)」・「自発性(変わらない)」である。時間軸を導入して関係者の物語を引き出す部分は激しく同意した。2024/09/19

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