出版社内容情報
財務分析? しなくていいんです!
行動実態を語る数字の声に耳を傾けるだけで、
必ず業績が上がり、未来が変わります。
企業の収益性や安全性、成長性をみる財務分析。「○○比率」を算出し自社の強み、弱みを把握する。たしかに財務諸表上の数字は企業行動と密接に結びついている。しかしここで気をつけたいのは、これら数字は財務諸表に落とし込む課程で組み合わされ、丸められ、実際の企業行動との乖離が生じていくということ。しょせん決算書とは、その企業行動全体の結果を示すものに他ならないということである。
著者は、財務コンサルタントとして多くの企業をサポートするなかで、財務分析ではなく、「財務分解」の価値を提唱する。結果としての数値ではなく、結果をもたらす数値に着目するのだ。例えば、「売上」は「単価」と「個数」に分解できる。さらに「個数」は営業担当者の人数やスキルに分解可能。値上げをせずに売上を上げるには営業担当者を増やすか、スキルを上げるかしかない……。
このようにみていくと、数字は企業の行動実態について勝手に「しゃべりだす」ようになる。その声をもとに計画を策定すれば実態を反映させたものになる。そして業績向上のためには計画策定後の進捗管理が重要であり、ここで分解された数字と行動の両面から現実を直視し戦略をチェックすることで、計画とのギャップを埋めていくことができる。
本書は、数多ある会社数字の「読み方」を解説する書籍とは一線を画し、数字の「活かし方」に重点を置くもの。財務数値を分解し、数字が勝手にしゃべりだすように仕向けることで、生きた経営計画を策定し、現実を直視した進捗管理が可能となり、結果として企業行動は確実に変わる。現状分析、計画策定・実行、管理において、数字を分解し経営の仕組みに取り込む実践手法を、著者の実務経験と事例に基づき詳説する。未来に向けた行動を牽引する仕掛けとして数字を最大限に生かす方法にフォーカスする一冊である。
内容説明
複雑な計算も分析も一切不要。会社の現状を把握し、打つべき手が見つかる。最強のアドバイザーを手に入れよう!
目次
第1章 社長が数字を活かせば、会社はもっと大きく成長する(数字なんて見なくても経営できる?;事業とは「お金」を増やすゲーム ほか)
第2章 数字の声を聞きお金と話ができる「財リンガル」になる(決算書のことを簡単におさらいしよう;社長は決算書のどこを見ればいいの? ほか)
第3章 「要素分解」で経営の次の一手を明確にする(自社の「儲かる要素」を「分解」してみよう;利益を上げる要素を知ろう ほか)
第4章 数字と行動を連動させれば未来が変わる(ほしい未来から逆算すればもっと成長できる;事業計画という未来への羅針盤 ほか)
第5章 数字の声を聞いて、会社が伸びた!(「その仕事は時間をかけるに値するか」を冷静に判断できた インフラ営業Q社;利益率の悪い仕事を損切りして大きく成長 工務店R社 ほか)
著者等紹介
萩口義治[ハギグチヨシハル]
財務コンサルタント。公認会計士・税理士。認定経営革新等支援機関。株式会社HG&カンパニー代表取締役。はぎぐち公認会計士・税理士事務所代表。1978年、青森県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業後、2003年に公認会計士2次試験に合格し、現・EY新日本有限責任監査法人やコンサルティング会社・税理士法人勤務を経て、2012年に独立開業。いかにすれば事業は継続し成長するのかを考え続け、「創業補助金採択支援数 東京都の会計事務所で1位(2014年4月採択分)」「マネーフォワードクラウド会計を50社に導入した関東で最初の会計事務所」「早期経営改善計画案件数 東京都の公認会計士で最多(2022年10月末現在)」など、多くの実績を上げている。その他、資金調達支援・財務コンサルティング・事業計画のコンサルティングなど数値による新しい価値を創出し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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