出版社内容情報
統計データは、本当はどういう意味を持つのか?
「フェイクニュース」はどうやってウソをデータで塗り固めるのか?
「データに騙されない方法」を人気コラムニストが教えます。
* * *
「コウノトリが少ない国では、出生数が落ちる。これは統計学的に有意に立証されている」
冗談だと思うかもしれない。でも、本当だ。
もちろんコウノトリが赤ちゃんを運んでいるからではない。コウノトリの多い国(ドイツ、トルコ、ポーランド)は出生数も多い。コウノトリの少ない国(デンマーク、アルバニア)は出生数が少ない。こうしてコウノトリと赤ん坊に因果関係がないにも関わらず、統計学的には有意なウソが創作できる。
* * *
だが正確に統計を利用すれば、漠然としたトレンドが見えてくる。現代世界は非常に大きく、非常に複雑だ。地球上には80億人近くが住み、数兆ドルもが経済を流れ、ネット上には20億ものサイトがある。統計がなければ暗中模索になるだろう。X線がなければ骨を調べられず、顕微鏡がなければ細菌を調べられず、望遠鏡がなければ天体を調べられないのと同じだ。
本書を通じて、統計という望遠鏡を手に取り、実際に世界を調べられるようになってみよう。そしてウソ情報を生み出すいいかげんな理屈を見破り、バイアスの罠を回避できるようになってほしい。
* * *
FTの人気コラムニストが統計で騙されない10の方法をお教えする。
内容説明
賢く統計を使いこなす人はなにに注意しているのか?嘘のデータに騙されずにどんな真実を見ているのか?統計データを疑うばかりでは世界のリアルが見えてこない。好奇心と健全な猜疑心を持ち感情やバイアスの罠を回避しいまのトレンドを見通す術をFTの人気コラムニストが伝授。
目次
はじめに 統計でウソをつく法
01 とっさの感情には注意する
02 個人的経験を疑う
03 なにを数えたデータか確認する
04 俯瞰する
05 背景を知る
06 数え損なったデータを考える
07 AIやアルゴリズムに丸投げしない
08 公的統計の存在を重視する
09 グラフやチャートが美しくても、鵜呑みにしない
10 頭と心を柔軟に
ゴールデンルール 知りたいという気持ちをもつ
著者等紹介
ハーフォード,ティム[ハーフォード,ティム] [Harford,Tim]
フィナンシャル・タイムズ紙シニアコラムニスト。フィナンシャル・タイムズ紙で長年にわたりコラム「The Undercover Economist」を連載。2006年~2009年にはフィナンシャル・タイムズ紙にて編集委員を務めた。シェルや世界銀行での勤務経験もある。2011年~2017年、英国王立経済学会評議員。英国王立統計学会の名誉フェロー。オックスフォード大学ナフィールド・カレッジの客員フェロー。2019年には「経済への理解を促進させた」ことにより大英帝国勲章(OBE)を受賞。現在はオックスフォード在住
上原裕美子[ウエハラユミコ]
翻訳者。1976年東京生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
zoe
よう
たー
Metis