感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とある内科医
27
同世代の外科医✖️小説家で、自分が一方的に親近感を感じている著者によるエッセイ集。 恥ずかしながら、医学部入学も国家試験もそれほど苦労した記憶がなく、何となく通り抜けたという感覚のため、その点では著者への共感は少ないのだが、臨床を中心に過ごしてきた医師としてのキャリアには共通するものが多い。その著者による働き方や臨床医の仕事についての語りを通して、自分も現場で考えてきたことが言語化され、整理されていく心地良さを感じた。 易しく書かれたがん治療や手術の解説も、初期研修から日が経った内科医には有難かった。2021/12/06
きさらぎ
22
表紙の雰囲気から小説なのかと思ったら、コラムに連載されたエッセイ的な内容だった。やっぱり外科医って大変。でも患者を助けたいという使命感が過酷な勤務を支えていて、頭が下がる。 「泣くな研修医」シリーズで、がん患者と富士山に登った話が出てきて「それは無謀じゃないか?」と思ったのだけど、あれって実体験だっんだ!専門的な話も多く難しかったが、お子さんが生まれた時のエピソードが微笑ましくて印象的。医者も普通のお父さんなんだな〜とほのぼの。2023/12/09
くれよん
21
シリーズ本の日々の奮闘記かと思ったらエッセイだったが、作者中山祐次郎氏の本音や並々ならぬ日々の鍛錬に医者って大変、まさに本題通り挫折しかけている者なら背中を抱き抱えられて涙を流しそう。病院内の権力争い(ドラマの見過ぎか?)にも目を向けず患者ファースト、後任者の為の医療現場を第一に考える人間臭さが中山氏の魅力かと思った。2024/09/24
tetsubun1000mg
17
「研修医シリーズ」、エッセイ「医者の本音」も読んでいたので、中山祐次郎氏が本音で答えて書いている本だと思って選びました。 私たちの年代では医学部を目指す学生は親が医者か、学校の超成績優秀者本人か親がステータスを得たいために選ぶのだろうなという印象を持っていました。 筆者は高校時代は理系ではなく文系タイプだったというのにまず驚かされる。 医者を目指す学生にとってこんなに現実的に答えている本はないのではないか。 収入から勤務実態、恋愛や結婚事情まで紹介してくれる。 学生だけでなく多くの人にもおすすめしたい本。2022/02/08
ichi
16
【図書館本】医師の過酷な仕事環境を知りました。朝早くからの回診や当直明けでもそのままの通常の仕事など知ってはいましたが、まず、体力がないと勤務医は続かないのですね。2022/02/22