内容説明
小さなユーグレナ(ミドリムシ)が食料問題、温暖化問題の救世主!“研究結果を社会に実装する一番の近道こそ起業だ”。研究成果が社会に還元されない限り、社会は1ミリも変わらない。どれだけ有益な技術であっても、世間から認知され、プレーヤーが増え、マーケットがつくられないことには、その研究は日の目を見ないで終わってしまう。
目次
序章 実用化始まるユーグレナバイオ燃料
第1章 ユーグレナ屋外大量培養を実現した思考法
第2章 食品市場で勝ち、燃料化の資金をつくる
第3章 ユーグレナ入りバイオ燃料プロジェクト始動
第4章 成功の基礎は学生時代に生まれた
第5章 未来をつくる技術
第6章 次世代研究者・起業家への助言
著者等紹介
鈴木健吾[スズキケンゴ]
ユーグレナ執行役員、研究開発担当。1979年生まれ。2005年、東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程在学中にユーグレナを設立し、取締役就任。16年、博士(農学)学位取得。18年より現職。19年、博士(医学)学位取得。理化学研究所微細藻類生産制御技術研究チームチームリーダー、マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授(客員)を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るるぴん
2
ユーグレナ開発の父。藻の微生物からジェット燃料が取れるというのが驚きで、どうやってそんなに大量の藻を培養するんだろう?と思って読んだ1冊。他の生物は生きれない程度まで二酸化炭素濃度を上げる事で屋外での大量培養に成功したらしい。小さな実験を平行して行い、失敗を積み重ね、仮説を絞り込んで大きな失敗をしない工夫とか、研究者としても優れているがビジネスマンとしても優れていて、自分を殊更盛ることもないし、とても優秀で信頼の置ける方だな~と思った。宇宙実験にも参加しているそう。ロジックツリーは文系でも使えそう。2025/05/13
hayataka
2
人と地球の健康に貢献することをミッションに、バイオマス5Fに則り、技術とビジネスの両輪を愚直に回しているユーグレナ社。ディープテックスタートアップや、科学技術の社会実装に興味のある研究者にとって、参考になる話も多く、元気になれる本だと思います。2021/10/29
kobii
1
★★★★☆ 知人からの借用本。著者は、ユーグレナ社の創業メンバーであり、世界初のユーグレナ大量培養に成功した研究者。著者の物事の捉え方や進め方が具体的に書かれており、文系の自分にも参考になることが多かった。先に同社の出雲社長の著書を読んで全体像の理解が進んでいたので、より読みやすかった印象。2024/01/09
ニック
1
ミドリムシって凄く可能性を秘めた生物なんだ。バイオマスの5Fが面白い。食料→繊維→飼料→肥料→燃料で左にあるほど重量当たりの単価が高いので製品として市場で実現しやすい。燃料となると大量かつ、安定的、かつ安価でなければいけない。 起業からユーグレナのあらゆる面での社会実装の物語として楽しめた。これからのユーグレナ社を随時追っていきたい2021/07/06
Toruo555
1
ユーグレナ社の鈴木さんの方の本。 出雲さんの本からかなり経ったのでその後の発展がわかる。改めてミドリムシ(ユーグレナ)はサステナビリティの観点からも素晴らしい材料と感じた。この本のもう一つの柱は「ロジックツリー」や、「仕事の三原色」のフレームワークや学生時代や仕事での考え方、身の振り方など。 二つの柱の話がスッと入ってくる文量で学生から大人まで幅広くオススメできる。2021/06/25