内容説明
驚きの体験をつくってきた３５年。歴史、苦闘、想い…そして、これから。
目次
序章 トリックアートの基礎知識（従来の「絵画鑑賞」のイメージを覆す；これまでにない「新しい美術館」を提案 ほか）
第１章 トリックアートはどのように誕生した？（銀行マンからアートの世界へ；「独特の制作スタイル」で人々の関心を集める ほか）
第２章 アートとは「コミュニケーション」である（作品は人々と一緒につくる；「優れたアート」はコミュニケーションを生む ほか）
第３章 トリックアートを「つくる」人（見る人だけでなく、つくる人も惹きつける；トリックアートが飛び出して見える秘密 ほか）
第４章 未来を創造する（「その場で体験すること」の価値；アートが街を変える ほか）
著者等紹介
清水弘［シミズヒロシ］
株式会社エス・デー代表取締役社長。１９４５年山形県生まれ。商業高校を卒業後、地元のカーディーラーに入社。１９８８年株式会社エス・デーに転職し、創業者であり「トリックアート」創始者である兄の劒重和宗を支える。１９９７年の兄の急死により同社を引き継ぎ、組織改革や収益改善を行い、事業を安定させる。現在では、「トリックアート」を全国１７カ所の常設施設と年２０回以上の企画展・イベントを行うなど、合わせて年間２６０万人の来場者を達成するコンテンツに発展させた。近年では地方の活性化や街のアートプロジェクトに力を注いでいる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん１００７
39
トリックアートの哲学が素晴らしい。気安く、その場に参加できる。そこで発生するコミュニケーションこそ、大切にするという視点。それは、そこで制作中のメンバーをも含むのがいい。そこから、次につながる糸口が生まれる可能性もある。今の時代だからこそ、その場の空気を体感すること、アナログの力を信じること。自分自身の考え方とも、同じ方向を向いているのが嬉しい。2022/12/19
A
5
鑑賞者に参加してもらってはじめて作品が完成する。 優れたアートはコミュニケーションを生み出す。トリックアートの醍醐味は、自分が絵に入り込むことができるなど、想像力を働かせながら作品を創造できることにある。2022/10/02
kaz
2
ところどころで紹介されているトリックアートには驚き。以前、テレビで紹介されていたように思うが、一度は実物を見てみたい。図書館の内容紹介は『平面の絵なのに立体的に見える「トリックアート」はどのように生まれ、どのように進化してきたのか。生い立ちから現在の発展までの活動や苦闘・工夫の数々、デジタル化が進むこれからの時代の目指す世界などを綴る』。 2021/01/08
jackbdc
2
トリックアートの商標登録を持つ㈱エス・デー社のPR本。面白かった。正直言うとトリックアートを子供騙しだと下に見ていた部分があった。美術館等のアトラクションに入ろうとも思わなかった。通読して考えが変わった。機会があれば体験してみたい。印象に残った点、1.日本のトリックアート:世界的に見てもエンタメ性は傑出している。2.僅か50年の歴史:脱サラから美術館建立までの成長物語は興味深い。時代の追い風があったとはいえ素晴らしい。3.コミュニケーション:作品が人の笑顔を呼び心を開き人と人を繋ぐ効果があると実感。2020/12/19
あんかけ
1
これまた友人の「図書館分類乱数選択読書法」とでも呼びたい本との巡り合わせにより手に取る。 熱海のトリックアート美術館行ったけどここの施設かぁ！現代の映え思想にちょうどよくて、まさにコミュニケーションの生まれる場だった。どんな芸術もこれくらいカジュアルに楽しんで良いのかもしれない。 主で描かれていた鹼重氏の活動が思っていたより昔だったのが驚き。2023/03/19
